研究課題
Nb基合金に耐酸化性を付与するため、本研究者が開発したRe基合金を拡散バリヤーとし、Ni-Al合金をAlリザバーとする複層コーティングの開発を進めている。今までに、高Re-Ni合金をNb基合金表面に均一に、薄く形成するプロセスを開発し、Cr蒸気拡散処理により、Re-Cr-Ni系拡散バリヤーの形成に成功した。続いて、Niメッキ後Al蒸気拡散処理により、NiAl被膜を形成した。この複層コーティングを施したNb基合金の耐酸化性について調査実験を進めている。その結果、1150℃までは優れた耐酸化性を示すのに対して、1200℃以上では酸化途中にブレークアウエー現象を示すことが明らかとなった。この原因について種々調査した結果、Re-Niめっき中のNiがNb合金側に拡散し、NbまたはHfと合金化して溶融することが推定され、EPMAで濃度分析した結果、状態図上の液相に達することが明らかとなった。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (1件)
Oxidation of Metals 61,1/2
ページ: 105-124