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2004 年度 実績報告書

共鳴振動効果を用いた制御機能を持つ固体触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15206088
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

井上 泰宣  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016133)

研究分担者 西山 洋  長岡技術科学大学, 分析計測センター, 助手 (50303186)
斉藤 信雄  長岡技術科学大学, 分析計測センター, 助手 (40313572)
キーワード共鳴震動効果 / AgCu合金触媒 / Mo担持Pd触媒 / エチレン酸化 / 反応選択性 / 仕事関数 / 強誘電体
研究概要

昨年度は自発分極軸方向が表面に対し垂直なz-カットニオブ酸リチウム(LiNbO_3)強誘電体単結晶表面に蒸着したMo表面に、さらに、Pdを薄膜で高分散担持させたPd/Mo触媒において、エチレンの部分酸化反応に対し共鳴振動効果がPd分散依存性をもつことを明らかにした。本年度は、さらに、酸化反応の選択性に及ぼす共鳴振動効果を確立するため、s電子金属であるCuおよびAg金属触媒について、結晶基板上へのそれぞれの配向金属薄膜、およびCuAg合金薄膜を作製し、エチレンの部分酸化反応に対する活性と反応選択性に及ぼす共鳴振動効果を調べた。強誘電体結晶の両面に、CuあるいはAgを50〜300nmの薄膜で交互に蒸着し二層構造とし、真空下高温加熱した。オージェ電子分光渋およびX線光電子分光法を用いた深さ方向分析において,真空加熱によりCuとAgの均一分布膜が形成していることを示した。AgやCu単独金属触媒では、エチレン酸化反応の繰り返しで活性が,低下し触媒は失活するが,AgCu合金では,顕著な失活は抑制されること、および共鳴振動によって、AgやCu単独金属では、失活した活性の回復はほとんど見られないのに対し、AgCu合金触媒では、活性増加が見られることを見出した。また、Pd/Mo触媒において共鳴振動効果がPd分散依存性を持つ昨年度の結果について、仕事関数の変化に基づき解析した。共鳴振動によって金属の仕事関数は変化するが,その変化の方向は金属の表面構造に依存しており,共鳴振動によって低指数面では仕事関数が増加し,高指数面では逆に減少するCu表面に対する結果に基づき、Pd厚膜領域では、低指数面が表面を構成し、一方薄膜領域では配位不飽和なPdが表面に高密度で存在するため共鳴振動のPd分散依存性が生じる機構が妥当であることを実証した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of Thickness Extension Mode Resonance Oscillation of Acoustic Waves on Catalytic and Surface Properties. V.Effects of Ferroelectric Crystal Thickness on Catalytic Behavior of Ag for Ethanol Decomposition2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Yukawa, N.Saito, H.Nishiyama, Y.Inoue
    • 雑誌名

      J.Phys.Chem. 108・34

      ページ: 20199-20203

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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