研究課題/領域番号 |
15206107
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
東井 和夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (20093057)
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研究分担者 |
鈴木 千尋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (30321615)
庄司 多津男 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (50115581)
後藤 基志 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00290916)
大舘 暁 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00270489)
洲鎌 英雄 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (80202125)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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キーワード | プラズマ・核融合 / 次元的相似 / 乱流輸送 / オーバーデンスプラズマ / 電子バーシュタイン波加熱 / ホイッスラー波加熱 / 新古典輸送 / 輸送障壁 |
研究概要 |
本基盤研究は、高温・高密度のトロイダルプラズマと規格化ラーマー半径以外の規格化衝突周波数や字気圧に対するプラズマ圧力の比であるベータ値などのパラメータがほぼ同じである低温・低密度プラズマにより高温プラズマの熱や粒子の輸送特性を模擬しその特性の理解と高温プラズマへ外挿可能な物理的理解を確立すること目的としている。この目的に向けて小型ヘリカル装置CHSにおいて(1)極低磁場条件で次元的相似な低温・低密度プラズマの生成手法の確立、及び(2)生成した低温・低密度プラズマにおいてプラズマの輸送と揺動特性の解明、を目指した。 (1)については、トロイダル磁場が175Gから1050Gまでの極低磁場条件で、2.45GHzのマイクロ波を用いてプラズマ生成を行った。0モード遮断密度を超えるプラズマが再現性良く生成されることがわかった。MHD、プラトー及び1/v衝突周波数領域のプラズマを自由に生成できた。この加熱機構は、入射マイクロ波が電子バーンシュタイン波(EBW)へ効率よくモード変換されるためと推測される。マイクロ波入射電力を約10kHzで変調し、それに対する応答から電力吸収分布を直接計測した。その結果は、EBW理論の予測とよい一致が見られた。 (2)については、2つの興味ある成果が得られた。ひとつは、マイクロ波電力がある閾値を超えると電子密度分布が通常のパラボラ分布から強く尖頭化した密度分布への移行である。プラズマ中心部と周辺部の間に粒子拡散の低下した粒子輸送障壁部が形成されたと考えられる。他の一つの成果は、極めて低い加熱電力からプラズマが乱流状態となる高電力までランプアップさせたとき、乱流駆動粒子束Γ_<trub>がほとんどないかきわめて低い状態から急速に増大を始める状態へ移行する。しかしΓ_<trub>はすぐに飽和する。Γ_<trub>の増加に伴って径電場揺動も増大しており、これに関係したポロイダルシア流がΓ_<trub>の増大を抑制し飽和させることに寄与している可能性がある。 これらの研究と平行して高温のCHS及び大型ヘリカル装置LHDにおいて周辺輸送障壁の形成とプラズマの極周辺部に限った揺動特性の研究を進め、本研究の研究(2)の支援を図った。
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