研究課題/領域番号 |
15206112
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
玉浦 裕 東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 教授 (00108185)
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研究分担者 |
末包 哲也 東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 助教授 (30262314)
伊原 学 東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 助教授 (90270884)
金子 宏 東京工業大学, 理学部, 助手 (90323774)
長谷川 紀子 東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 助手 (30361801)
児玉 竜也 新潟大学, 工学部, 教授 (60272811)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | ソーラ水素 / ニッケルフェライト / 反応性セラミックス / 二段階水分解 / 亜鉛フェライト / タワー式集光プラント / YSZ01NF / 回転式シリンダー型反応炉 |
研究概要 |
ニッケルフェライト系を反応性セラミックスとする酸素放出反応用の太陽反応炉の開発に向け、1473-1773Kでの温度スイングによる二段階水分解過程が繰り返し進行させることに成功した。亜鉛フェライト系においては、ZnO+Fe_3O_4粉体混合物として回収するリサイクルシステムを実用化に向けた太陽反応炉の設計コンセプトとして考案し、この開発に必要な擬似高温太陽熱(空気気流中1873K)を供給できる装置を用いて、落下速度を制限することにより反応性を高める研究を行った。この反応炉では、酸素放出過程を1573K付近に低温化させて開発を進めることが可能であるとの見通しを得た。また、固定床型太陽反応炉として水蒸気流通による水分解過程と赤外照射による酸素放出過程とを連続して繰り返し行うことが出来る回転式シリンダー型反応炉を設計試作した。このシリンダー型反応炉は二段階水分解過程を高効率で進行させ得る画期的な反応炉であることを確認した。 タワー式集光プラントの光学設計を行い、実質2000の集光倍率を必要とする場合は約2700倍の集光特性が必要であるが、太陽高度が高い場所では、3000倍の集光倍率は得られることが分かった。またYSZ(Fe,Ni)は反応初期に急速に酸素放出を起こし、高フラックス太陽熱に対応できる酸素放出反応性を有することを明らかにした。2000kW/m^2のフラックスに対応して、吸熱反応が進行する場合、6.22mol/m^2となりYSZ01NFは固定反応床を用いるデュアル反応室型太陽反応炉において固定反応床の厚みを数センチにできることが分かった。このよう今回開発したYSZ01NF系の反応性セラミックスとデュアル反応室型太陽反応炉の組み合わることにより、集光太陽熱の高フラックスに対応する太陽エネルギー/化学エネルギー変換によるソーラー水素生産の可能性が見いだされた。
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