研究課題/領域番号 |
15207024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
曽根 良昭 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (60145802)
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研究分担者 |
木村 佳代 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助手 (00336794)
新平 鎮博 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (50171369)
広田 直子 長野県短期大学, 生活科学科, 助教授 (60218857)
荻布 智恵 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助手 (80336792)
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キーワード | 季節変動 / 呼気中水素ガス / 消化管活動 / 胃電図 |
研究概要 |
本年度は、まず、本研究の目的である、人の消化管活動の日内及び年間変動についての比較を行なうため、調査実験のプロトコールの確定と実験協力者の選定を兼ねて予備実験を行なった。プロトコールの決定には、まず、日常食の消化・吸収を測定するための食事として、呼気中に水素ガス・メタンガスを排出しやすく、また簡単に調理が可能な、レトルトタイプのミネストローネを主食とした献立を用いることとした。また、腸管の微生物叢の変動を調べるためラクトスクロースを水に溶かしたものを摂取することとした。ラクトスクロースを飲んだ場合、腸内細菌叢の変動があることもあるので、第1日に通常食を、第2日にラクトスクロースを摂取して、糖質の消化・吸収効率の指標である呼気中排出ガスの測定、並びに、胃の動きをモニターするため胃電図を測定することとした。また、調査前1週間は体調を整え、生活活動をある程度一定にするため、ライフコーダを装着し、その生活記録をとることとした。以上のことを基礎として予備実験を行ない、一日の実験プロトコールとして、8時30分に入室、胃電計の電極装着、呼気ガス採取開始、9時、朝食摂取、呼気ガスを20分ごと採取、呼気ガスの測定をそのつど行い、2時までに呼気ガスの上昇が見られたら、1時30分に昼食、見られなかった場合、2時30分に昼食とし、その後、3時間、呼気ガスの採取を行なうこととした。このようなプロトコールを確立した後、朝食後呼気中にガスを適量排出する実験協力者の選定を行ない、長野、大阪でそれぞれ14人の協力者を確定した。 また、本研究では、海外共同研究者の登倉尋實教授の参加により、ポーランドでの調査も行なうこととなり、12月にポーランド・ポズナンに出張し、呼気ガス測定装置を持参して当地の研究参加者に我々が確定したプロトコールの説明を行い、人の消化管活動の日内及び年間変動についての比較を、大阪、長野、ポズナンで行なうこととした。 以上の準備を終えて、長野、大阪では、2月から3月にかけて、それぞれ14人の冬季での消化管活動の指標を得、現在、その結果を解析中である。また、ポーランド・ポズナンでは、1月に予備実験を行ない、実験協力者、12名の選定を行なった。現在、冬季のデーターを収集中である。来年度、5〜6月、8〜9月、11〜12月、同様な調査・実験を行ない、人の消化管活動の年間変動についての結果を得る予定である。
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