研究課題
基盤研究(A)
メロンつる割病菌(Fusarium oxysporum f.sp.melonis)の植物感染と胞子形成にそれぞれ不可欠な2種の転写制御因子について、以下の研究を実施した。1.植物感染に不可欠な転写制御因子Fow2およびFow3によって制御される遺伝子の同定野生株に比べfow2変異株またはfow3変異株で発現レベルが低下した遺伝子を含むcDNAサブトラクションライブラリーを作製した。これらライブラリーから、それぞれの変異株で発現レベルが顕著に低下したクローンを選抜し、Fow2が正に制御する6遺伝子を同定した。これら遺伝子について、遺伝子破壊によって病原性における機能を解析し、病原性に関与するVRF2-1を同定した。また、FOW2をコードするBACクローンの構造と機能を解析し、VRF2-1がFOW2と連鎖して存在すること、このクローンにはVRF2-1以外にもFow2によって制御される遺伝子が存在することを見出した。また、データベース相同性解析、PCR解析などによって、FOW2相同遺伝子が子のう菌または不完全子のう菌に広く分布することを見出し、植物病原菌に共通な病原性制御遺伝子であることを示唆した。さらに、fow2変異株の前接種がメロンつる割病の発病を顕著に抑止すること、すなわち本変異株が生物防除活性を有することを見出した。2.胞子形成に不可欠な転写制御因子Ren1およびFoStuAによって制御される遺伝子の同定病原性の重要な要素のひとつである胞子形成に不可欠な2つの転写制御因子(Ren1およびFoStuA)を同定した。さらに、胞子形成時のEST解析によって同定した496個の遺伝子について野生株、ren1変異株およびfostuA変異株における発現レベルをリアルタイムRT-PCR法によって比較し、Ren1が制御する35遺伝子、FoStuAが制御する3遺伝子を同定した。
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Molecular Microbiology 63・3
ページ: 737-753
Journal of General Plant Pathology 73・3(印刷中)
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Journal of General Plant Pathology 73-3,(in press)
Fungal Genetics and Biology 43・3
ページ: 179-189
(in Japanese with English abstract) Fungal Genetics and Biology 43-3
Genetics 166・1
ページ: 113-124
Eukaryotic Cell 3・6
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