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2005 年度 実績報告書

細胞内情報伝達を制御する新しい薬剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15208012
研究機関京都大学

研究代表者

大東 肇  京都大学, 農学研究科, 教授 (80026583)

研究分担者 入江 一浩  京都大学, 農学研究科, 助教授 (00168535)
齋藤 尚亮  神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
キーワードプロテインキナーゼC / ホルボールエステル / C1ドメイン / ジアシルグリセロールキナーゼ / 亜鉛フィンガー / インドラクタム / GFP
研究概要

プロテインキナーゼC(PKC)は、細胞内情報伝達の要に位置するタンパク質リン酸化酵素であり、発がんプロモーターであるホルボールエステルの主要な受容体としても注目されている。発がんプロモーターは、PKCアイソザイムのC1ドメインに存在する亜鉛フィンガー様配列に結合する。一昨年、本研究代表者らは、PKC C1ホモロジードメインをもつPKC以外のリン酸化酵素であるジアシルグリセロールキナーゼγ(DGKγ)が、ホルボールエステルの新しいターゲットであることを明らかにした。本年度はまず、DGKγの2つのC1ドメイン(C1A、C1B)について、X線結晶構造解析およびNMRによる立体構造解析を試みた。
DGKγ-C1Aドメインの合成ペプチドを用いて、結晶化を数千の条件下で検討したが、良好な結晶を得ることはできなかった。一方、NMRを用いた立体構造解析に必要な安定同位体標識タンパク質の調製のために発現系の構築を行なった。長さの異なるDGKγのC1ドメインを含む断片を、数種の発現ベクターにそれぞれ組み込み、いくつかの発現系(pCOLD-TF、Hisタグ;pMal-C2E、MBPタグ)で大量に目的タンパク質を発現させることに成功した。これより、NMRを用いたDGKγ C1ドメインの立体構造解析を行なう基盤を確立できた。
昨年までの研究によって、novel PKCアイソザイムのC1Bドメイン選択的に結合するリガンド数種をデザイン合成した。これらのリガンドが実際に、特定のPKCアイソザイムの細胞内局在性の変化をもたらすかどうかを、GFP標識した各種PKCアイソザイムを過剰発現したHeLa細胞を用いて調べた。その結果、8-octyl-benzolactam-V9が10μMで、PKCεおよびηのみを細胞質から細胞膜に移行させ、活性化することが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Design and synthesis of 8-octyl-benzolactam-V9,a selective activator for protein kinase Cε and η2006

    • 著者名/発表者名
      Yu Nakagawa
    • 雑誌名

      Journal of Medicinal Chemistry (in press)

  • [雑誌論文] Toward the development of new medicinal leads with selectivity for protein kinase C isozymes2005

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Irie
    • 雑誌名

      The Chemical Record 5・4

      ページ: 185-195

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Indolactam-V is involved in the CH/π interaction with Pro-11 of the PKCδ domain : application for the structural optimization of the PKCδ ligand2005

    • 著者名/発表者名
      Yu Nakagawa
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 127・16

      ページ: 5746-5747

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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