研究課題/領域番号 |
15208012
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大東 肇 京都大学, 農学研究科, 教授 (80026583)
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研究分担者 |
入江 一浩 京都大学, 農学研究科, 助教授 (00168535)
齋藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
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キーワード | プロテインキナーゼC / ホルボールエステル / C1ドメイン / ジアシルグリセロールキナーゼ / 亜鉛フィンガー / インドラクタム / GFP |
研究概要 |
プロテインキナーゼC(PKC)は、細胞内情報伝達の要に位置するタンパク質リン酸化酵素であり、発がんプロモーターであるホルボールエステルの主要な受容体としても注目されている。発がんプロモーターは、PKCアイソザイムのC1ドメインに存在する亜鉛フィンガー様配列に結合する。一昨年、本研究代表者らは、PKC C1ホモロジードメインをもつPKC以外のリン酸化酵素であるジアシルグリセロールキナーゼγ(DGKγ)が、ホルボールエステルの新しいターゲットであることを明らかにした。本年度はまず、DGKγの2つのC1ドメイン(C1A、C1B)について、X線結晶構造解析およびNMRによる立体構造解析を試みた。 DGKγ-C1Aドメインの合成ペプチドを用いて、結晶化を数千の条件下で検討したが、良好な結晶を得ることはできなかった。一方、NMRを用いた立体構造解析に必要な安定同位体標識タンパク質の調製のために発現系の構築を行なった。長さの異なるDGKγのC1ドメインを含む断片を、数種の発現ベクターにそれぞれ組み込み、いくつかの発現系(pCOLD-TF、Hisタグ;pMal-C2E、MBPタグ)で大量に目的タンパク質を発現させることに成功した。これより、NMRを用いたDGKγ C1ドメインの立体構造解析を行なう基盤を確立できた。 昨年までの研究によって、novel PKCアイソザイムのC1Bドメイン選択的に結合するリガンド数種をデザイン合成した。これらのリガンドが実際に、特定のPKCアイソザイムの細胞内局在性の変化をもたらすかどうかを、GFP標識した各種PKCアイソザイムを過剰発現したHeLa細胞を用いて調べた。その結果、8-octyl-benzolactam-V9が10μMで、PKCεおよびηのみを細胞質から細胞膜に移行させ、活性化することが明らかになった。
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