研究課題
基盤研究(A)
1.本科研では生産者であるミズナラの環境応答に着目し、消費者群集、分解者群集の多様性とのリンクを大規模野外実験によって明らかにした。2.光・栄養塩勾配に対する群集・生態系の応答を明らかにするため、ミズナラを含む二次林において伐採・施肥実験を行った。その結果、施肥処理によりミズナラの被食量が増加することが明らかとなった。3.ミズナラ林内に表層性ミミズの密度を操作する実験区を設定し、ミミズ密度の差が生態系に与える効果を明らかにした。窒素無機化には処理の効果が見られなかったが、落葉の堆積量はミミズ除去区で多くなり、ミミズの減少に伴い今後分解速度が低下するものと見られる。4.ミズナラ樹冠に成立する甲虫(消費者)群集を、樹冠フォギング法により、攪乱・除去して、その後の群集再構成過程を非攪乱区の群集と比較した。その結果植食者群集は、餌資源である葉の質によって一定の構成に収束する群集であり、一方、腐食者群集は、局所空間に侵入する種の順番によって構成が変化し得る群集であると推論された。一方、ミズナラの優占度が異なる9つの林分での分解者であるササラダニ群集を比較したが、ミズナラやミミズの影響はなく、上層木の多様性が11から25の森林では植物の多様性がササラダニ群集に関係がないことが明らかとなった。5.地下部の菌類相の攪乱により、地上部の植物への養分供給とリター分解速度が変化するかを明らかにするため、殺菌剤処理を行い、植物の成育および菌根形成、分解速度を明らかにした。担子菌よりも子のう菌に対して殺菌効果の高いベンレート処理区においてもっともよく分解される傾向が認められたことから、リターの分解高い能力の高い担子菌が選択され通常よりも高い分解率が得られた可能性がある。またアーバスキュラー菌根菌がマイズルソウの生育とリン吸収に寄与していることが明らかになった。
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