研究分担者 |
宮下 和士 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教授 (70301877)
向井 徹 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (60209971)
芳村 康男 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (50322847)
KANG Don?Hyug 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 日本学術振興会外国人特別研究員
|
研究概要 |
計量魚群探知機を用いた音響資源調査法が資源量の査定に貢献しているが,多獲性資源に多い浮魚類の調査には、探知範囲の広いスキャニングソナーの利用が有効である。本研究では、マルチビームソナーと計量魚探技術を融合させ,正確な魚群形状,体積,密度,行動等の測定が可能な,資源調査用の次世代型計量ソナーの開発を目的とし,以下の研究を実施した。 (1)計量ソナーシステムに必要な高分解能ソナーハードウェアモジュールおよび信号収録とオンライン処理を行うための信号収録装置を製作した。さらに,ソナー信号を高速AD変換してコンピューターに取り込み,信号の定量解析および表示法の検討を行った。 (2)オフラインで得られたソナー画像をデジタイズして、出現魚群の深度,方位,距離などの位置情報,魚群の寸法,魚群体積,魚群断面積などの幾何情報,魚群の3次元形状や3次元分布などの画像情報,魚群画像の積分,魚群計数などの定量情報,魚群出現頻度や群内構造などの統計情報,および海底地形や構造物のGIS情報を解析した。 (3)評価用データとして魚種の識別が可能な表層魚群データが必要である。そのため調査船で得られた対象魚種が既知のソナー画像を用いて魚種ごとの画像の特徴を解析した。 (4)ソナーでは魚の横方向の後方散乱波を利用するため,魚類の側方ターゲットストレングスの取り扱いについて理論解析をおこなうとともに,船体の動揺に伴うソナービームの安定化,水中放射雑音,ソナービームの屈折について理論解析をおこなった。 (5)水槽において千分の1の漁場モデルを作成し,超音波スキャナーを用いて漁場と魚群の多数の擬似ソナー画像を取得し,これを3次元画像解析して、魚群形状の再現と、魚群体積を計算した。
|