研究課題/領域番号 |
15209001
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
升島 努 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10136054)
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研究分担者 |
杉山 政則 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30106801)
櫨樹 修 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80142751)
平川 靖之 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (80238344)
長谷川 朝美 広島大学, 医学部, 教務職員 (10379886)
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キーワード | ビデオ顕微鏡 / 質量分析 / ビデオマススコープ / 1細胞質量分析 / 1細胞分析 / 細胞分子動態 / 画像解析 / 1分子検出 |
研究概要 |
1)超高感度マススペクトロメーターの開発 従来のMCP検出器では高分子の感度が極端に低く、高分子に高感度な極低温トンネル結合イオン検出器をもつスイス製のmacromizerのハードウエアー一部のみを購入し、その検出能の向上のみでなく、細胞内分子のイオン化法も改善し、装置に組み込んだ。これにより、蛋白質の様に高分子でも高感度に検出できる質量分析機を完成させた。 2)細胞イメージングと分子検出法の開発 細胞がある変化を起こした瞬間に、その細胞の形態変化とその時に放出あるいは分泌した分子を同時に検出できる手法を開発し、アレルギーの発生する瞬間の形態変化とその時に放出された分子の同時検出を試み成功した。また、その時間的な形態変化と放出分子種およびその時間変化を追跡することに成功し、それらを論文発表した。 3)MSディファレンシャル分子比較法によるキー分子発見と分子探索法の開発 今までの蛋白質比較から、低分子も対象とし、小児ガンの一種である神経芽細胞腫のキー分子となりうるカテコールアミン類の一斉分析系を確立することに成功し、更に未知分子の構造解析法も確立した。その一部の成果を論文および第126年会日本薬学会で発表した。この解析基盤確立を元にMSディファレンシャル分子比較法により、正常児と疾患児の血液、尿の比較を行い、ガンマーカーを探索することとなり、現在全国からその検体が集められている。 この様にして、超高感度な高分子、低分子に渡る質量分析法とイメージングを併用した新しい手法が確立でき、今後のバイオメディカル研究への本格的な応用を期待している。
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