研究課題/領域番号 |
15209041
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 巌 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60125557)
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研究分担者 |
辨野 義己 東北大学, 理化学研究所・微生物系統保存施設, 主任研究員 (40087599)
舟山 裕士 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (50192315)
福島 浩平 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20271900)
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
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キーワード | 大腸全摘術 / 回腸襄炎 / 潰瘍性大腸炎 / 家族性大腸腺腫症 / intestinal adaptation / アルドステロン |
研究概要 |
1、ヒト生検組織を用いた大腸全摘術後残存小腸大腸化の機序解明 分割的回腸肛門吻合術の手術時および外来での内視鏡検査時に生検組織を採取し、電気生理学的検討を行った。大腸全摘術後の経時的検討では7例をスタートし、ストーマの口側と肛門側の比較検討では3症例の検討を終了した。検体処理のスピードが上がるにつれて、データの蓄積が可能となり、現在までの定量評価では、ストーマの肛門側では絨毛長の減少が著しいにもかかわらず、グルコース投与時の短絡電流の上昇に口側と肛門側で差が認められない。また、機能分子発現の検討については、検体の蓄積を行っている。 2、腸内細菌叢からみた回腸嚢炎発症機序の解明 腸内細菌は個体差が大きく、また、大腸全摘術後の腸内細菌叢については不明な点も多い。そこで、個々の症例で便を経時的に解析することが重要と考え、新たなプロトコールを倫理委員会に提出する準備を行っている。さらに、解析方法としてterminal restriction fragment length polymorphism (T-RFLP)を用いることとし、検体を蓄積している。 3、アルドステロン製剤による「大腸化」の促進 アルドステロン含有ポリ乳酸を作製し、アルドステロンの徐放スピード、経口投与時の組織内濃度について検討した。この製剤は、48から60時間でアルドステロンが溶出すること、経口投与でさらに回腸末端全層中には1.5ng/g tissue存在しうることが明らかとなった。ナノgオーダーは、アルドステロン関連分子の発現亢進が認められるナトリウム欠乏食投与モデルやアルドステロン皮下注モデルの濃度に匹敵する。 4、回腸嚢炎診断内視鏡アトラスの作製 回腸嚢炎の診断は臨床的に大きな問題となっている。回腸嚢炎の診断に重要と考えられる内視鏡所見について、主要な所見を網羅した「内視鏡アトラス」を作製した。
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