研究課題/領域番号 |
15209043
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
黒田 嘉和 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70178143)
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研究分担者 |
鈴木 康之 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40304092)
藤野 泰宏 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (30335450)
谷岡 康喜 神戸大学, 大学院・医学系研究科, COE研究員 (00372649)
横野 浩一 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50144580)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 膵島移植 / 心停止ドナー / 温阻血障害 / 二層法 / 膵島培養 |
研究概要 |
平成16年3月の膵・膵島移植研究会「膵島移植ワーキンググループ」の会合で、地域ブロックごとに膵臓摘出、膵島分離・移植を進めていく基本方針が確認された。当施設は西近畿・中国ブロックの中核施設として、以下の方針で取り組みを始めた。 心停止ドナーからの臓器摘出には摘出チームを派遣し、搬送中には二層法保存を行う。搬送後、Ricordi法で膵島分離を行い、分離膵島の収量を確認する。そして分離直後および二層法を用いた培養後に、形態学的および機能的評価を行う。5,000IE/kg recipient体重以上の膵島が得られれば、当施設で膵島移植を希望し、登録している1型糖尿病患者に膵島移植を行う。 実験的には、膵島分離前の膵臓の二層法保存による、その後の膵島収量や機能の向上効果を極めて客観的な手法で証明し、その結果を報告した。また、分離膵島の培養に二層法を応用する手法の有用性を証明し、報告した。以上により、二段階二層法の有用性は基礎実験において証明された。 平成17年度は、3回の膵島分離を行い、そのうち1回については、1型糖尿病患者に対し移植を施行できた。ドナーは32歳女性で、心停止後温阻血時間は6分で、冷粗血時間は193分、二層法保存時間は165分であった。純化前の膵島収量は545267IEQであり、純化後も483545IEQに達し、移植基準を満たす事ができた。本症例におけるレシピエントは30歳代の女性で、年余に渡る不安定性の1型糖尿病であるが、移植直後から内因性インスリン分泌が確認され、血糖の不安定性は解消した。 16年度までに二段階二層法の有用性は証明され、17年度は温阻血障害を受けた膵臓からも二層法を使用すれば移植が可能である事も実験的に証明した。臨床では、膵島分離が極めて難しい若年かつ低BMIの心停止ドナーから二層法を用いて膵島分離し、移植に至った画期的な症例を報告した。
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