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2003 年度 実績報告書

幹細胞・増殖因子を利用した新規ハイブリッド人工骨の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15209050
研究種目

基盤研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

吉川 秀樹  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)

研究分担者 妻木 範行  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50303938)
名井 陽  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10263261)
菅野 伸彦  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70273620)
キーワード骨再生 / 骨芽細胞 / 骨髄幹細胞 / 分化誘導 / 人工骨 / 再生医療 / ハイドロキシアパタイト
研究概要

新規に開発した全連通孔型ハイドロキシアパタイト人工骨(6x6x15mm)をウサギ大腿骨遠位骨幹端に移植し、局所での骨形成を6週まで、経時的にX線、マイクロCT及び組織学的に観察した結果、ウサギ大腿骨移植後2週で、周辺からの約3mmまで旺盛な新生骨の形成を認め、また人工骨中央部までの新生血管の侵入を認めた。移植後3週では、人工骨中央部まで、良好な骨形成を認め、移植後6週では、成熟した骨・骨髄組織がすべての気孔内に形成された。一方、対照として用いた既存のハイドロキシアパタイトでは、人工骨の周辺のみに骨形成を認め、気孔の内部には新生骨は認めなかった。本人工骨は、その優れた骨伝導能を呈するのみならず、気孔の内部に骨髄幹細胞の導入が可能であることから、生物活性を有する人工骨の開発を試みた。7週齢雄ラット骨髄より採取した新鮮骨髄幹細胞を1週間培養し浮遊細胞を除去し、付着細胞を増殖させたのちに人工骨に含浸させ、デキサメサゾン、アスコルビン酸、ベータ・グリセロホスフェート存在下に2週間培養し、骨芽細胞に分化させた。それを同系ラット背部筋膜下に移植し異所性骨形成を観察した。マイクロCT画像により、人工骨内部の骨形成を評価した。移植後4週で、全ての気孔内に豊富な骨形成を観察することができた。組織学的にも、ハイドロキシアパタイトの表面には新生骨が形成され、内部には、骨髄形成が観察された。本研究結果は、骨髄幹細胞とハイドロキシアパタイトによるハイブリッド人工骨による骨再生に臨床応用できるものと考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 吉川秀樹, 名井陽: "骨移植と人工骨"Current Therapy. 21. 48-51 (2003)

  • [文献書誌] 玉井宣行, 吉川秀樹他: "新規全気孔連通型HA多孔体NEOBONEを用いた骨欠損に対する治療"関節外科. 23. 100-107 (2003)

  • [文献書誌] Miyaji, T., Yoshikawa, H.et al.: "Expression and distribution of transcripts for sonic hedgehog in the early phase of fracture repair"Histochemistry and Cell Biology. 119. 233-237 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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