研究課題
ウサギ骨髄由来細胞と連通多孔体ハイドロキシアパタイトとのハイブリッド人工骨の作成を行い、ウサギ骨盤での骨再生を定量評価した。大腿骨より骨髄幹細胞を採取し、1週間の初期培養にて増殖させた後、デキサメタゾン、β-グリセロリン酸、アスコルビン酸存在下で2週間培養し骨芽細胞へと分化させた。分化させた骨芽細胞を人工骨内に含浸させ、同系ウサギ骨盤に骨欠損部(3x3xO.5cm)を作成し移植した。術後経時的に、単純X線、CT、造影MRIを施行し画像評価した。対照群として、人工骨単独移植を行い、同様の画像解析を行った。人工骨移植のみを行った場合、造影MRIで、人工骨充填領域に内部に向かって術後3ヶ月で5mm、6ヶ月で10mm環状の造影所見を認めた。その内側の非造影範囲ま経時的に縮小し、術後約12ヶ月後には、充填領域最深部までほぼ均一に造影された。組織学的検討により、MRI造影領域と骨再生領域は、一致した。骨髄培養細胞導入人工骨移植では、術後3ヶ月で8mm6ヶ月で12mmあり、骨再生のさらなる促進が認められた。荷重部の骨再生方法を開発するため、気泡ゲル化法を応用し、内部は多孔体(10MPa)、外郭は繊密体(500MPa)の多孔体・繊密体コンポジット人工骨を開発した。犬脊椎における胸椎椎体摘出し、欠損部に対し、本人工骨を移植し、プレート固定を行った。術後6ヶ月でX線、CT画像による画像評価、力学的評価、組織学的評価を行った。画像評価において、上下椎体との良好な骨癒合を認めた。圧縮強度は、700MPaを獲得し、荷重部にも対応できることが明らかとなった。組織学的にも、上下の多孔部より、豊富な血管進入、骨再生を認めた。
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