研究分担者 |
浅海 淳一 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60184131)
本多 康聡 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (40284070)
柳 文修 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50284071)
高橋 則雄 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40108121)
山本 尚武 岡山大学, 医学部, 教授 (50032941)
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研究概要 |
歯科用小型MRIを作製するため,ファントムの開発,磁気回路の設計,磁気回路の試作,MRI装置の試作,信号の採取を行い,画像の再構成を行った。この研究成果として側方型磁気回路の特許申請を行った。 1.ファントムの開発:すべての人体組織と等価なT1およびT2緩和時間,さらに脂肪を除くすべての人体組織と等価な電気伝導度をもつファントムを開発した。このファントムは固形ゲルであることから色々な形状のファントムを作製することが可能である。 2.磁気回路設計アルゴリズムの開発:開磁路型磁気回路は構造上空間的に均一な磁場を生成することが困難である。そこで,磁気回路の設計方法として,複数の目的関数を効果的に減少させることができるScaled Evolution Strategy法を提案した。 3.磁気回路の試作:上記設計方法により,側方型の磁気回路を作製した。 4.MRI装置の試作:頭部を挿入できる小型磁気回路,およびMRI装置を作製し,画像の再構成を行った。 5.側方型磁気回路の開発:通常,側方型磁気回路では,磁気回路表面より離れるに従い磁場が弱くなるが,今回の研究では磁気回路表面より離れた位置における磁場分布が,3次元空間において均一になる磁気回路の設計をおこなうことができた。この磁気回路では,16個の磁石ブロックを組み合わせることにより,磁気回路の表面より離れた位置において磁場方向が磁気回路の表面に対して平行になる。3次元有限要素法による計算の結果,外形400 mm x 400 mm x 200 mmの磁気回路において,磁気回路表面より55 mm離れたROIにおける磁束密度は64.5mT,均一度はROIが10 mm x 10 mm x1 mmのとき28ppm,そして20 mm x 20 mm x 10 mmのとき613 ppmとなった。
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