研究課題/領域番号 |
15209067
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
河野 正司 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50014098)
|
研究分担者 |
林 豊彦 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40126446)
遠藤 直人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10251810)
江尻 貞一 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (40160361)
山田 一尋 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40182521)
田中 みか子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (20361909)
|
キーワード | 下顎運動 / 頭部運動 / 体幹動揺 / 体のバランス / 下顎機能運動 / 顎機能障害 / 顎関節症 / 顎機能 |
研究概要 |
顎口腔系機能と全身との関連を、立位および座位における運動機能面から評価することを目的として、新たに設計・製作した6自由度顎運動測定装置TRIMET IIで下顎運動と頭部運動を、室内天井に設置した2台のモーションキャプチャーProReflexにより体幹運動をそれぞれ三次元測定し、これら3種の運動データを同一の時間軸のもとで解析できるシステムを構築した.下顎運動は下顎切歯点を上顎座標系で、また頭部運動は上顎切歯点・頭頂点・後頭点・顆頭点の4点を、体幹動揺は胸骨点をそれぞれ大地座標系で同時記録・分析した.被検者は顎機能障害を持たない健常者男性青年6名(25歳〜29歳,平均年齢27歳)とした。 その結果、座位における頭部運動は,開口時に後屈方向に,閉口時には前屈方向に運動し、これに同期して体幹動揺が開口時に前方に,閉口時に後方へと観察できた.また立位においても、座位と同様な頭部運動と体幹動揺が下顎運動に同期して観察された. 立位における体幹動揺は、呼吸と同一周期の大振幅な前後方向の動揺の中に、小さな振幅の前後方向の動揺として下顎運動に同期して存在した.一方座位において観察できた体幹動揺には、呼吸による影響は殆ど観察できなかった. 下顎運動に同期した体幹動揺は、立位および座位ともに開口量の増加と共に前後移動量が大きくなる傾向にあるが、その絶対量は被検者ごとにさまざまであった.開口量に対する体幹動揺量の比率で表すと、立位において2.3〜6.1%、座位においては2.0〜4.8%を示し、すべての被検者において座位に比べて立位の方が0.2〜1.3%大きくなった.
|