研究課題/領域番号 |
15209072
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅田 勝也 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20143422)
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研究分担者 |
村嶋 幸代 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60123204)
数間 恵子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10114258)
杉下 知子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (60010063)
武村 雪絵 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70361467)
綿貫 成明 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20270902)
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キーワード | 看護情報 / 看護用語 / 標準化 / 安全管理 / 質改善 / 臨床指標 / 視点の動き / 退院支援 |
研究概要 |
【看護用語の標準化】「生活行動への直接的援助に関する領域」以外の看護行為の用語について検討した。研究分担者以外に各看護領域のメンバー30余名の参加を得て、演繹・帰納を繰り返し、5領域(「観察・モニタリング」「安楽促進・苦痛の緩和、身体機能の回復・促進」「情動・認知・行動への働きかけ」「環境への働きかけ」「医療処置の実施・管理」)計149の看護行為用語を抽出し、各用語について定義づけを行った。 【リスクマネジメントと看護の質改善】安全管理担当者へのフォーカス・グループ・インタビューから、看護職は組織横断的に安全管理を担う適性を有すが、医師や薬剤師も専任として加わること、適切な予算配分、認定資格を含めた教育が必要だとわかった。2病院において、有害事象発生数をチェックリスト、看護師聴取、事故報告書、診療録レビューで調査し、多施設比較が可能な質指標の定義、報告基準、収集方法を検討した。文章に下線を引く効果についてアイマークレコーダを用いて検証し、下線は下線部以外への視点の停留数を減らし、下線割合が1割の方が2割、3割より下線部に停留する傾向があることがわかった。豪州の看護協会、首都健康局、3病院の質管理担当者から質管理・安全管理システムについて聴取し、院内職員による診療録レビューで臨床指標や重要事例が把握可能なこと、多施設から臨床指標や事故事例を収集し解析していることがわかった。 【看護情報による退院支援】4病院から自宅退院した高齢者152名を対象に退院支援について調査し、115名から回答を得た。退院後の身体回復や治療については15%以上、サービス利用では約3割が入院中の説明が不十分と答え、20%は退院後生活の希望を病院に十分伝えていなかった。さらに、回答者の内10名を訪問調査し、入院中の情報提供と退院後の生活を見通した支援、医療者・利用者間の情報共有の必要性が再確認された。
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