研究課題/領域番号 |
15252002
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塚谷 恒雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (90027459)
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研究分担者 |
溝端 佐登史 京都大学, 経済研究所, 教授 (30239264)
池淵 周一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20026181)
小尻 利治 京都大学, 防災研究所, 教授 (00026353)
三橋 勇 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (80248632)
高木 隆司 神戸芸術工科大学, 大学院・芸術工学研究科, 教授 (80015065)
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キーワード | 水資源 / アムダリア / ピヤンジ / アフガニスタン / タジキスタン / 点滴潅漑 / クムサンギール / クンドゥス |
研究概要 |
本研究は(1)中央アジア砂漠資源の開発保全と(2)アフガニスタン北部農業の創設の2部から成り立っている。パミール高原氷河の下流、アフガニスタン北部はアムダリアの恩恵を受けていない。これが国内紛争と麻薬栽培へと駆り立てる要因となっている。「アフガニスタン北部農業の創設」ではこの北部地域に穀倉地帯建設の提言を行った。対照地域としてタジキスタン南部を選定した。アフガニスタン北部の農業創設のため、当該地のクンドゥスとタジキスタン南部クムサンギールの環境調査、植生調査を行った。これには国連アフガニスタン特別ミッション(UNAMA)、中央アジア開発連合(CADG)、タジキスタン科学アカデミー、ウズベキスタン科学アカデミーの協力を得た。パイロットプロジェクト設計のためには(株)ネタフィム社の協力を得た。またアフガニスタン当事者、ウズベキスタン灌漑技術者との融和を図った。これらのため水質データ、地下点滴灌漑、衛星情報を総合化し、あわせて同右岸の浪費的水消費を改めようとする提言を行った。 キジルクム砂漠とゼラフシャン流域ではウラン鉱滓が堆積し、大量の重金属、酸、放射性物質が水圏に混入し、灌漑地を汚染しつつある。「中央アジア砂漠資源の開発保全」では、この地域を対象に、ウランなど重金属汚染と複合した砂漠化を防止し、環境を再生する国際政策を提示した。 ウズベキスタン科学アカデミーの共同研究者とともに、ゼラフシャン流域、アムダリア流域を対象に水質、土壌、動植物を採取し、汚染状況を分析した。 ナボイ金属採鉱精錬コンビナート(NMMC)、ウズベキスタン科学アカデミーの海外共同研究者とともに、巨大な岩石絵画に満ちているサルミッシュのリモートセンシングと現地での遺跡保存の監視体制の整備に着手した。まず落書を除去する簡便かつ確実な方法を提案した。必要な試料は映像化して輸入し、破損や汚染の状況を分析しつつある。
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