研究課題/領域番号 |
15252004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
江口 信清 立命館大学, 文学部, 教授 (90185108)
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研究分担者 |
藤巻 正己 立命館大学, 文学部, 教授 (60131603)
村瀬 智 大手前大学, 人文科学部, 教授
山本 勇次 大阪国際大学, 法政経学部, 教授 (50114806)
北森 絵里 天理大学, 国際文化学部, 助教授 (40278875)
リム ボン 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (10202409)
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キーワード | スラム / 自生的リーダーシップ / 協同戦略のジレンマ / 内発的発展 / 地域間比較研究 |
研究概要 |
本年度は本研究参加者は、それぞれ海外のフィールド(ネパール、インド、マレーシア、アメリカ合衆国、ブラジル、およびドミニカ国)にてフィールドワークを実施した。これらの国の最貧層が生活するスラム地区(アメリカ合衆国ではニューヨークのハーレム地区)のうちで社会的・政治的に最も活発なところと、不活発なところを訪ね、(1)住民との信頼関係を強化し、(2)当該スラム社会内のインフォーマルな社会集団を把握することに努めた。(3)そのために、聞き取り調査と参与観察の手法を最大限に活用しながら、当該スラム社会内外のコミュニケーション・ネットワークを把握することに努めた。(4)そのネットワークを階層差と利害関係、権力関係という視点から見ることで、スラム地区住民の協同戦略のジレンマを把握することを試みた。(5)さらに、各スラム地区における自生的なリーダーについての情報を収集し、リーダーとの信頼関係の構築に努め、次年度の調査につなぐよう努力した。 ハーレムでの調査をより集約的に行うために研究協力者1人をニューヨークに派遣し、また比較の資料を収集するために別な研究協力者1人にインドネシアのジャカルタへ調査に行ってもらった。本年度の成果の一部は、日本文化人類学会・第38回研究大会(6月5,6日、於東京外国語大学)の分科会で「スラム社会と政府・外部組織との係わり」と題して、本研究参加者のうちの5名がそれぞれ報告する予定である。
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