研究課題
基盤研究(A)
平成16年度に実施した自然地震探査、自然地震反射法、クラスター地震の観測データを解析した。その結果、(1)測線下のトモグラフィー法による2次元速度構造モデル、(2)自然地震反射法地震探査データによる地殻断面が得られ、(3)台湾中南部山間部での自然地震のクラスター活動が解明された。トモグラフィー法による台湾横断の東西2次元速度構造モデルから、中央山脈下では地殻が厚いことが分かった。研究代表者、Wu氏、Brown氏,Okaya氏は、米国の研究計画によって収集されたデータと比較検討した。平成17年10月28日から29日に台湾中央大学で開催されたTAIGERワークショップに参加して台湾造山運動についての研究情報を交換して、本研究によって得られた速度構造モデルが台湾造山運動の理解に重要な貢献をすることが分かった。さらに、1999年台湾集集地震の余震観測データ、2001年自然地震観測データと、本研究の結果と統合して3次元地殻構造モデルを作成し、台湾中南部での造山運動が、thin-skinnedテクトニクスで説明出来るか、リソスフェアー全体の衝突で説明できるかを検討した。その結果、中央山脈下の厚い地殻が、南北方向にも変化し、地殻及び上部マントルでの変形が台湾衝突壕界における造山過程に大きく寄与していることが分かった。我が国の新潟中越地震における、アクティブテクトニクスと比較することによって、衝突型のテクトニクスの特徴を抽出した。本研究の当初の計画では、米国TAIGER計画と連携して、海陸統合地震探査を行う予定であったが、米国チームの計画が2年遅れたため海域での観測が、本研究期間では実施できなかった。しかし、陸上部での研究によって、台湾衝突境界における造山過程の解明に資する研究成果が得られた。
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The 2^nd Taiwan-Japan Earth Science Symposium 1
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