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2003 年度 実績報告書

伝統発酵食品中の微生物の多様性とそのシーズ保存

研究課題

研究課題/領域番号 15255013
研究種目

基盤研究(A)

研究機関岐阜大学

研究代表者

長野 宏子  岐阜大学, 教育学部, 教授 (40074984)

研究分担者 田中 直義  共立女子短期大学, 生活科学科, 教授 (90099367)
加藤 みゆき  香川大学, 教育学部, 教授 (70112654)
粕谷 志郎  岐阜大学, 地域科学部, 教授 (20021438)
荒井 基夫  大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80081537)
炭谷 順一  大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (10264813)
キーワード発酵食品 / 米 / 大豆 / 茶 / 小麦粉 / 微生物データベース
研究概要

本年度は、北タイ・モンゴル・ミャンマー・イタリアにおける発酵食品についての調査を行った。北タイでは、米の発酵食品としてカノンチーンを中心に調査を行い、製造工程中の微生物の変化について現地での生菌数や風味成分を分析した。その結果、製造工程中の浸漬では好気性菌、大腸菌が多く存在していたが、水切り後の"しとぎ塊"では乳酸菌が多く存在していた。また、これらの微生物の分離・同定については現在検討中である。風味成分については、製造工程中の蛋白質や脂肪の減少が認められた。"しとぎ塊"では、有機酸の中の乳酸の増加が顕著に認められた。また、大豆発酵食品は、納豆が多く製造されていた。また納豆の加工食品も多く存在していた。これらの微生物についても分離中である。茶の発酵食品は、ミヤンという後発酵茶が認められた。この後発酵茶は、チェンマイ近郊とナン県での製造方法の違いが新たに認められた。ナン県は、ラオスと国境を接していることからラオスのミヤンの製造方法に近似していた。一部北タイでもウーロン茶を製造している地域が明らかとなった。ミャンマーにおいては、米の発酵食品としてモヒンガーのほかにモンチョーオンという発酵食品が存在していた。これは米を浸漬し磨砕した後、塩と石灰を入れ薄く布を張った上で蒸す方法を取っていた。この方法は、ベトナムのライスペーパーによく似た製法方法であった。この中の微生物についても検索中である。また、大豆発酵食品として納豆も多く採取することが出来た。納豆の製造方法も多く、発酵時の葉の種類についても2種類の試料を採取できた。現在植物の名称を明らかにしつつある。また、日本の味噌のような発酵食品や豆腐の発酵食品についても、製品中からの微生物の収集を行った。魚の発酵食品として、ガチン(なまず・ガルー)やパゾンチン(えび)の製造方法や微生物を採取することが出来た。また、野菜の発酵食品としてモンニンチン(タカナ)やミッチン(タケノコ)THAYETCHIN(マンゴウ)について製造方法や微生物の採取を行った。パン作りにパネトーネ種を用いているイタリアの北部のパン工場を見学した。現在では多くが市販乾燥酵母を用いているが、乳酸菌等の存在も明らかになった。
伝統発酵食品中の微生物保存データベースを作成中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 池田, 加藤, 長野, 他2名: "ミャンマーにおける発酵麺(モヒンガー)の成分と微生物の特徴"日本家政学会誌. 54・4. 263-269 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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