研究概要 |
本研究では,携帯情報端末(PDA)を用いたクライアント/サーバ型の知識駆動型地域医療診療支援システムを開発し,地域医療機関との間で運用試験を行い有効性を評価検証する。システムの開発は平成15年度と16年度前期に行い,16年度後期に地域医療機関との運用試験を重ねてシステムを洗練させる。なお,当初予定では平成15年度中にシステム開発を終える計画であったが,研究開始が平成15年度前期から同後期へ延期されたため,システム開発期間を16年度前期まで延長し,同後期に運用試験並びに評価を実施することとした。 本年度は,各機器の導入及びクライアント-サーバ間の基礎的な通信環境の構築を行った。サーバシステム及びクライアントシステムの開発環境として,DELL Power Edgeを中心としたサーバシステム一式およびノートPC1台を購入し,島根大学医学部に設置した。同サーバに多機能ルータを接続し,当初予定にあったPHSによる通信機能に加え,現在医療機関で導入が進んでいる無線LANによる通信機能を実装した。同サーバにRADIUS認証システムを組み込んだ後,クライアントPDA端末としてSony Clieを3台導入し,PHSおよび無線LANによるサーバとの通信環境を構築,通信疎通を確認した。これから来年度前期にかけて,知識駆動型診療支援システムのサーバへの実装,サーバ-クライアント通信を仲介するサーバアプリケーションの開発実装,並びにPDA上で動作するクライアントシステムの開発実装を進める予定である。
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