研究課題/領域番号 |
15300060
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
鹿野 清宏 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (00263426)
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研究分担者 |
猿渡 洋 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (30324974)
川波 弘道 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (80335489)
戸田 智基 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (90403328)
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キーワード | 音声対話システム / 音声情報案内システム / 音声質問応答データベース / 言語モデル / 音韻モデル / ハンズフリー音声認識 / ブラインド音源分離 |
研究概要 |
前年度からの研究を継続発展させ、実環境で収集した音声対話データなどを解析して、音声認識の利用に関するヒューマンファクターを分析した。結果を実システムの性能向上にフィードバックした。また、ハンズフリー技術の実環境データを収録して、認識性能の評価を行った。とくに、現在稼動中の3つの実環境音声対話システム「たけまるくん」「キタちゃん音声案内システム」「キタちゃんロボット」が、より多くのユーザに利用されるように音声対話システムの改良を行った。 (i)実環境での音声対話システムの運用 実環境に設置した3つの音声対話システムを運用して、音声対話データの収集を行い、システムの評価および改良を行った。とくに、騒音の大きい駅に設置した「キタちゃん音声案内システム」「キタちゃんロボット」の雑音と音声の識別能力を高めた。音声応答の情報を付加して、音声応答正解率からの質問応答データベースの最適化の研究を行った。 (ii)音声対話システム用言語モデル・音韻モデルの構築 音声対話システムの統計的言語モデルの構築の検討を行い、実システムで評価を行った。音韻モデルの再構築と、「たけまるくん」から「キタちゃん」へのポータビリィティの検討も行った。 (iii)音声認識ヒューマンファクターの解析 実環境での音声対話システムで収集した音声データをもとに、長期間にまたがる音声認識のユーザビリティ、ユーザのなれなど、多面的な側面から音声対話システムのヒューマンファクターの解析を行い、種々の知見を得た。 (iv)ハンズフリー音声認識システムの構築 実環境でのマイクロフォンアレーの音声データを収録して、認識性能の評価を行った。ブラインド音源分離SIMO-ICAに基づく実時間音源分離装置の試作を行った。 これまで得られた研究成果を、学術論文にまとめるほか、国際会議などでも積極的発表した。また、得られた音声データベース、プログラムをまとめあげ、無料配布による普及に備える準備を行った。
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