研究課題
基盤研究(B)
この研究は、身体の運動機能に障害のある人々(主に下肢機能障害者や筋力低下が見られる高齢者)が、感性的微動運動を活用して楽しくリハビリテーションを行うことによって健康増進が図れるようなムーバ(移動機器)型のリハビリテーション機器を開発し、その感性的効果について評価するものである。本研究の成果を以下にまとめた。1.感性的微動を再現する実験ムーバの開発座面の揺動による微動と全方位移動が可能な移動機構を備えた実験ムーバを開発した。身体動作を計測しながら仮説に基づいたプログラミングにより連動制御を行うことで微動効果の検証が可能となった。2.マイミングコントローラの開発既存のスティック式コントローラでは実現が難しい活発な上肢運動でムーバを換作するマイミングコントローラの開発を行いリハビリテーション・ムーバに搭載した。コントロール時の動作部位を増やし上肢全体の運動を誘発するものである。実務的な使用には課題が残るものの、今後コントローラの特性を生かし腕や首をリズミカルに微動させることでムーバを換り楽しみながらリハビリを行うことが出来るプログラム作りに繋げてゆきたい。3.感性的微動効果の評価従来型のムーバは移動機能が中心であったが、感性に関わる移動量の少ない微動運動に焦点を当て無意識のうちに人が行っていると考えられる不快回避、覚醒維持動作の特徴をムーバ動作に取り入れた。揺動による律動と定期的な重心変化によってデスクワーク時の疲労感を減少できる可能性が示された。本研究によって、福祉機器が身体行動における感性的側面を支援するという新しい機能概念を創出できたと考えている。また、実体として検証を可能とする実験ムーバの開発により、今後の多様な感性的身体運動に関する研究の構築を可能とした。今後とも身体性を向上させるであろう様々な人の行動をムーバ動作として再現し評価を行ってゆきたい。
すべて 2006 2005 2004 2003 その他
すべて 雑誌論文 (12件)
Design Research Society International Conference 2006
ページ: 233
デザイン学研究2006 第53回研究発表大会概要集
ページ: 196-197
Design Research Society International Conference
2005idc New Design Paradigms (CDROM)
Design Symposium 2004 講演論文集
ページ: 199-202
FUTUREGROUND VOLUME2 Vol.2(CDROM)
Design Symposium 2004
FUTUREGROUND VOLUME2 Vol.2, (CDROM)
Journal of the Asian Design International Conference Vol.1(CDROM)
Journal of the Asian Design International Conference Vol.1, 134 (CDROM)
Proceedings of the 53^<RD> annual conference of JSSD Vol.53