研究概要 |
本研究では、人がさまざまな情報環境と相互作用する動的な過程に注目し、相互作用を通して動的に変化する人の感性をモデル化する。そして、構築した動的感性モデルを利用して、Eコマース用の新しい情報環境を提案する。具体的には、最初は曖昧なイメージや要求しか持たない利用者(消費者)を対象として、利用者が様々な情報環境と相互作用を繰り返しながら意思決定する過程を支援するための文脈情報つきの対話コンテンツを生成し、利用者が感性的に満足できる決定を行えるようなEコマース用情報環境を提供する。 本年度は研究の初年度にあたり、次の項目について研究を行なった。 (1)動的な感性のモデル化手法 文脈を反映できる感性をモデル化するための基礎として、まず時系列に沿った順序を有する情報に対する人の応答特性の工学的な仕組みを解明し、動的な感性のモデル化に関する枠組を構築した(庄司,田中,加藤)。 (2)複合感性オントロジーの構成法 マルチメディア情報に接した場合の人が抱く多様なイメージが相互にどのように関係するかを記述するために、本研究ではイメージ語間の関係を感性オントロジーを用いる。そのための基盤となる複合感性オントロジーの構成法を提案した(庄司,堀)。
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