研究分担者 |
広津 千尋 明星大学, 理工学部, 教授 (60016730)
道家 暎幸 東海大学, 理学部, 教授 (90096941)
栗木 哲 中央大学, 統計数理研究所・統計基礎研究系, 教授 (90195545)
水田 正弘 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70174026)
青嶋 誠 筑波大学, 数学系, 助教授 (90246679)
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研究概要 |
本年度も昨年に引き続き,多変量同時推測の問題における多重比較とのその関連分野を中心に総合的研究を主題として,シンポジウムを開催した,また,本研究課題の初期の重要な目的の一つであった,MCP2005(多重比較国際会議)に日本の代表として積極的に参加し,この分野の研究者との研究交流を行うことである.この国際会議は2005年,8月17日・8月19日に上海でFudan大学の共催の下に開催され,本研究グループの主要なメンバーが参加し,研究発表を行うことができた.テーマは以下の通りであった. 1.マイクロアレーデータの解析における多重性の問題 2.臨床試験における多重性の問題 3.FDRにおける最近の研究の動向 4.安全性データ解析 5.回帰分析における多重比較 6.ステップワイズ検定 7.大規模な多重性の問題 8.MCPの理論 9.ベイズ流FDR 10.アイソトニック回帰 11.量反応関係のモデリング 12.ゲノム解析におけるMCPの応用 本研究代表者は主として大規模な多重性の問題に関しての,画像データの解析における多重性の問題として定式化し,正規確率場のノイズが入ったデータから多重性を調整して復元する方法について,シミュレーション研究を行って考察を行った.画像が十分に広い領域で,かつ,適当なスムージングが行われていれば,理論的にはオイラー標数法が有用である.しかしながら,有限領域ではオイラー標数法の補正が必要であり,また,スムージングの方法にも大きく依存することが判明した.これらの結果を,実際の画像データに適用し,調整がどのくらい必要なのかについても比較検討を行った.
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