研究概要 |
○ガウス過程のオンラインベイズ学習法の開発 ガウス過程、特に線形ダイナミカルシステムのオンラインベイズ学習法を開発し、強化学習に応用した(Yoshimoto, Ishii, Sato,2003)。これにより、環境の変化に追随しながら、システム次数やノイズの大きさを自動推定できる。一方で、環境変動を離散的なイベントとして推定する手法を開発し、現在論文投稿中である。一方で、ロボットの実機制御に用いることを目的として、非ガウス確率過程を仮定した逐次モンテカルロ法によるシステム同定法を開発し、移動型ロボットの位置推定(Kanemoto, Yoshimoto, Ishii,2004)、およびヒューマノイドロボットによる移動物体の指標追尾(論文投稿中)に応用した。 また、神経振動子を用いた2足歩行ロボットシミュレータの自動制御に成功した(中村,佐藤,石井,2004)。 ○サル神経生理学実験 ニホンザルに遅延期間中にルールが提示されるアンチサッカード課題を行わせ、背外側前頭前野の神経細胞活動を記録し、ワーキングメモリに関わるポピュレーション・ダイナミクスの解析を行った(論文投稿準備中)。 ○ヒト認知科学実験 機能的磁気共鳴図(fMRI)を用いて、マルコフ決定過程タスクを遂行する際のヒトの脳活動を調べ、特に背外側前頭前野が関わっていることを見い出した(Yoshida, Ishii,2003,および論文投稿中)。また、移動物体の指標追尾遂行時に、物体移動の予測の必要性に応じて、MT野とMST野とで有意に活動が異なることが分かった。
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