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2005 年度 実績報告書

ゲノム・発生・行動を統合するゼブラフィッシュ巨大脳細胞の遺伝学

研究課題

研究課題/領域番号 15300117
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

八田 公平  独立行政法人理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員 (40183909)

キーワードゼブラフィッシュ / マウスナー細胞 / 形態形成 / Kaede / 軸索ガイダンス / E型カドヘリン / 同定可能な神経細胞 / 生長円錐
研究概要

マウスナー細胞は魚類の後脳第4節に存在する同定可能な神経細胞であり、左右一対しか存在しないことから、軸索ガイダンスや、回路と機能の関係等を研究するモデルとして優れている。今回、光転換法をもちいて、この細胞を可視化できるようになった。また、この神経細胞が存在する神経系で発現する遺伝子の内、特に二種類のカドヘリンの役割について検討した。
1.前年度、UVを照射することにより、蛍光色が緑から赤に変色するヒユサンゴの蛍光蛋白KAEDE遺伝子を、ゼブラフィッシュに発現させ、少数あるいは単一の細胞にUVや紫色のレーザーを照射することにより、軸索や、樹状突起、生長円錐を可視化する技術を開発した。今回、この技術をさらに改良し、トランスジェニックを活用することにより、マウスナー細胞でKaedeをルーチンに発現させることに成功した。このことにより、例えば、左右のマウスナー細胞のうち片方だけの蛍光色を変え、軸索の振る舞い等を観察することができるようになった。
2.カルシウム依存性細胞間接着因子であるE型カドヘリンとN型カドヘリンはゼブラフィッシュにおいては、ともに、中枢神経系で発現が見られる。N型カドヘリンの突然変異体parachuteにおいては、マウスナー細胞は非常に特徴的なフェノタイプをもち、その細胞体の位置が通常存在する後脳の4節から5節や6節にずれる。また、通常対称に存在する一対のマウスナー細胞体が、非対称になる例がみられる。E型カドヘリンの突然変異体で、ローダミデキストランにおけるバックフィルや、特異的なモノクロナル抗体による染色をおこなって調べたところ、細胞体の位置や軸索の形態に変化は認められなかった。また、両カドヘリンの二重変異体を作成し、同様に観察したが、相乗的なフェノタイプは観察されなかった。このことは、この二つのカドヘリンがマウスナー細胞の発生において、異なる役割を持っていることを示している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] E-cadherin is required for gastrulation cell movements in zebrafish.2005

    • 著者名/発表者名
      Shimizu T, Yabe T, Muraoka O, Yanemura S, Aramaki S, Hatta K, Bae YK, Nojima H, Hibi M.
    • 雑誌名

      Mech Dev. 122・6

      ページ: 747-763

  • [雑誌論文] Visualizing Neurons One-by-One In Vivo : Optical Dissection and Reconstruction of Neural Networks with Reversible Fluorescent Proteins

    • 著者名/発表者名
      Aramaki S, Hatta K.
    • 雑誌名

      Developmental Dynamics (発表予定)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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