研究課題/領域番号 |
15300134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中山 晋介 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30192230)
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研究分担者 |
井上 総一郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (20324428)
伊藤 康 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (80303650)
松原 達昭 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (30209598)
高木 都 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00033358)
鈴木 光 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80037548)
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キーワード | 自律神経 / ペースメーカー / c-Kit陽性間質細胞 / Caオシレーション |
研究概要 |
心臓に限らず自律神経末梢各組織の運動は、それぞれ自律しており、この活動を神経が統合的に修飾するという共通の形式をとっている。本研究では、その中心となるペースメーカー機構を解明し、さらには自律神経末梢各組織における多様性や類似性を検討することを目的とする。 1)まず、マウス小腸の摘出筋層(筋層間神経叢含む)を細切した後、collagenaseなどの酵素処理によって100-300μm程度の細胞小塊を作成して培養した。この標本は3日から1週間程度自発性興奮を保っている。Dihydropyridine (DHP) Ca拮抗薬であるnifedipine存在下で見られるCaオシレーションは、ペースメーカー細胞であるCajalの間質細胞(=c-Kit陽性間質細胞)に由来することを確かめた。そして、薬物依存性から、このCaオシレーションでは、細胞内Ca遊離チャネルであるryanodine受容体、IP3受容体及び細胞外からのCa流入経路であるTRP familyチャネルが共同で働くことがわかった。また単離したc-Kit陽性細胞をRT-PCRした結果、ryanodine受容体では主にRyR3が発現し、FKBP12及びFKBP12.6とともに存在することが見つかった。 2)小腸だけでなく胃の摘出筋層からも培養細胞小塊標本を作成することに成功した。この標本のCaオシレーションにも、小腸のものと同様に、ryanodine受容体、IP3受容体及びTRP familyチャネルが重要な働きをすることが確かめられた。 3)手術で得られた十二指腸原発のCajal間質細胞の腫瘍(インフォームドコンセントにより同意)を酵素処理して培養した。この培養細胞の性質をpatch clamp, Ca測定、RT-PCR等の方法で調べた。
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