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2003 年度 実績報告書

Snake photonを利用した生体透視イメージング

研究課題

研究課題/領域番号 15300149
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

清水 孝一  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30125322)

研究分担者 山下 政司  北海道工業大学, 工学部, 助教授 (40210421)
北間 正崇  北海道工業大学, 工学部, 助教授 (50285516)
加藤 祐次  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50261582)
キーワードsnake photon / 近軸散乱光 / 近赤外光 / 光散乱 / 生体透視 / 光CT / 光拡散 / 時間分解解析
研究概要

生体組織の強い前方散乱性から、前方散乱を繰り返しつつ入射光軸に沿って生体組織を透過してくる成分(snake photon)が考えられる。本研究は、未知の点の多いsnake photonに対し、その基礎的な特性を明らかにするとともに、生体透視への応用ひいては光CT実現へ向けたbreakthroughの可能性を拓くことを目的とする。
当初の計画通り本年度は、次のように主としてイメージングのためのsnake photon基礎特性の解析を行った。
1.理論的解析
光の波動伝搬特性を含むことができるよう改良した拡散近似および微小角近似を輸送方程式に適用して、snake photonの特性を理論的に解析した。とくに生体内部の吸光度分布イメージングをめざし、不均一吸光分布を有する高濃度散乱体におけるsnake photonの挙動の理論的解析を行った。その結果、snake photonの検出可能性やその限界、また散乱体内部吸光度定量化の可能性が明らかになった。
2.基礎特性の実験的解析
snake photonの実験的解析のため、モンテカルロシミュレーションにより実験可能な条件を求め、実験システムを設計・製作した。高出力レーザ(Ti : Sapphire)、高感度受光器(cooled PMT)、超高速光波形計測器(サンプリング光ストレージスコープ、初年度購入備品)、分光系を中心とする実験システムを設計・製作した。ストリークカメラシステムとの比較を通し、実験システムの特性を評価した。その結果、ストリークシステムと同等の時間分解能で、はるかに汎用性の高い時間分解計測ができることが確かめられた。ただ波形にリンギング等ノイズの影響が見られることから、今後改良が必要なことも明らかとなった。
3.生体イメージングのためのsnake photon検出手法の開発
上記理論解析および初期の実験結果に基づき、生体における強大な拡散性散乱光の中から、比較的微弱なsnake photonを効率よく検出する手法開発のための検討を進めた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Koichi Shimizu: "Optical transillumination imaging of animal body"Proc.of 6^<th> Poland-Japan Symposium on Biomedical Engineering. 30-31 (2003)

  • [文献書誌] 栃尾 幸司, 他: "体内蛍光像透視イメージングのための基礎的検討"生体医用光学研究会講演論文集. 60-61 (2003)

  • [文献書誌] 浪田 健, 他: "後方散乱光時間分解計測による散乱体断層イメージングの試み"生体医用光学研究会講演論文集. 58-59 (2003)

  • [文献書誌] 清水 健, 他: "生体内光散乱の時・空間特性の解析"レーザー学会学術講演会講演予稿集. 211 (2003)

  • [文献書誌] Koichi Shimizu, et al.: "Improvement of transcutaneous fluorescent image by depth-dependent PSF"Technical Digest of OSA Biomedical Topical Meetings. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Koichi Shimizu, et al.: "Improvement of transcutaneous optical image based on analytic solution of light propagation"Technical Digest of 2004 ICO International Conference. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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