研究課題/領域番号 |
15300183
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
別府 慎太郎 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40113500)
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研究分担者 |
石蔵 文信 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50303970)
嶺 善隆 (株)東芝医用機器, 主務(技術研究社)
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キーワード | 超音波 / 造影 / 微小気泡 / コントラストエコー / 潅流イメージング / 選択的 |
研究概要 |
平成16年度においては、前年度で行った実験の追加実験を行い、さらにその検討結果を踏まえ、静脈性心筋コントラストエコー法による選択的潅流イメージング(selective perfusion imaging:SPI)の最適化条件を探るための新たな動物実験を行った。 対象として、麻酔開胸犬を使用し、前年度の実験同様2台の心エコー装置を用い、一方をイメージング用、他方を超音波造影剤中の微小気泡破壊用として、経静脈性コントラストエコー下にSPIを行った。微小気泡を破壊するための超音波の音圧を変化させた場合、音圧を高くすればするほど、選択した血管を通過する微小気泡をより効果的に破壊することができたが、選択していない血管を流れている微小気泡も一部壊れることがわかった。このためSPIで効果的に潅流領域を評価するには、最適な音圧があるものと考えられた。さらに、選択した血管を通過する気泡のみを破壊するには、通常の断層法を使用するよりも、ドプラ法を用いるほうが効果的であることが示唆された。 また、神戸市立中央市民病院の循環器科と共同研究を行い、冠動脈バイパスグラフト術後の患者でのバイパスグラフト潅流をSPIで評価した。結果として、SPIによりバイパスグラフトの潅流領域を非侵襲的に可視化することに成功した。選択的潅流イメージングは臨床においても可能であり、バイパスグラフト潅流の評価に有用である可能性が示唆された。
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