研究課題/領域番号 |
15300184
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 兵庫医科大学 (2004) 大阪大学 (2003) |
研究代表者 |
増山 理 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70273670)
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研究分担者 |
辻野 健 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (90283887)
中尾 伸二 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80309450)
山本 一博 大阪大学, 医学研究科, 助手 (90303966)
汐崎 陽 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (40103345)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 超音波 / 組織性状診断 / 心不全 / 細胞外マトリックス / レニン・アンジオテンシン系 |
研究概要 |
1、臨床研究においては、左室重量係数が増大している(左室肥大を有する)症例15例において、アルドステロン拮抗薬であるスピロノラクトンの慢性投与(25mg/day)を行い、そのRF信号への長期効果を検討した。その結果、心筋RF信号をカオス理論で解析して求めたアトラクタは投与前に準周期性のトーラスに極めて近い形状を示し、投与6ヵ月後にはカオス的になった。定量的な指標である相関次元の平均値は、スピロノラクトン投与により健常例の値に近づいた。これらの変化の程度は血中のタイプIコラーゲンテロペプチドの動態と密接に関連しており、臨床例において心筋RF信号の解析により心筋線維化の程度が判定できる可能性が示唆された。 2、拡張不全・収縮不全モデルラット実験における検討においては、これらのモデルにおける心筋線維化の変化がマクロファージの浸潤など炎症性の変化や酸化ストレスの増大を伴っており、これがレニン・アンジオテンシン系を抑制する薬剤の長期投与により予防・回避できることが明らかとなった。また細胞外マトリックスの分解を規定する酵素の活性化が収縮不全モデルにおける左室リモデリングに大きく関与していることが明らかになった。心筋線維化は心機能のみならず心形態の重要な決定因子であることから、これらを評価することの意義が確認された。また、超音波RF信号の変化を検討する上で、これらモデル動物における検討が必須であり、ラットにおけるRF信号の記録を現在試みているが、ROI設定の問題などがあり、現在も技術的な問題の解決を試みている。
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