研究課題
基盤研究(B)
本研究の目的は、日本の超小型の超音波発振セラミック技術を応用した血管内からの超音波照射による血栓溶解促進効果の検討および安全な低侵襲治療システムの確立にある。また、各種マイクロバブルの併用による血栓溶解促進作用の比較検討を行うことにある。(実験)本年度は、PZTの素子を4種類制作した。1)1ミリ径 円柱型、フジセラ、製共振周波数1メガヘルッツ。超音波プローブに絶縁性が高い材質で被覆し、電圧を負荷し(最大100ボルト)、2)6ミリ、8ミリ直径のディスクタイプ、厚さ2ミリ、それぞれ2メガヘルツ、3メガヘルツ(本多電子)3)20ミリ直径のティスク型の強力超音波用のプローブを用いた(1メガヘルツ)。超音波プローブの基本性能を測定するため、脱気水に満たされたタンクの中に超音波プローブとともに一定の距離に水中マイクを挿入し、各部位で音圧を測定した。また、高速電流計を用いて各共振周波数の前後10%の変位を10ヘルツのバースト毎に発生させた。その結果、超音波エネルギーは1W/cm^2まで観測された。1ミリのプローブでは1-2メガヘルツ前後で最大の周波数特性が認められた。昨年と同様にin vitroで作製した人工血栓(Chandler Loop Method)に超音波と血栓溶解剤(ウロキナーゼまたはTPA)を併用して溶解促進効果率を測定したところ、超音波照射群では著明な血栓溶解速度の促進作用が同様に認められた。エコーコントラスト剤としてはレボビスト(Levovist)、オプチゾン(Optison)の造影剤で血栓破砕作用を含めた。使用した各種のプローブで、マイクロバブルの直径が小さいほど血栓破砕作用が促進される傾向が全て認められる一方で、20ミリのプローブでは、超音波単独でも血栓溶解剤と同等の効率が得られた。
すべて 2006 2005
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