1.平成15年11月5日に科学研究費補助金の交付決定の通知を受け、本研究の概略を、弘前大学医学部倫理委員会に申請し、平成15年11月26日付けで承認された。 2.入札を経て、測定機器の搬入がなされたのが平成16年2月中旬であったため、平成15年度はデータの収集は行わず、機器の調整など測定環境の整備を行った。 3.平成16年度以降、脳卒中片麻痺患者用ウインゲートテストの開発のためのデータ収集を開始するが、その際のポイントを下記に列挙する。 (1)片麻痺患者の麻痺側は、麻痺や痙性の程度が異なり、必ずしもエルゴメータの駆動側とはなり得ないことから、非麻痺側のみの片側テストとする。 (2)片側ウインゲートテスト用のエルゴメータの負荷の値を設定するための係数(Optima)が存在しないため、各年代別のOptimaを健常者の測定データより決定する。 (3)Optimaが決定した段階で、複数回のテストを施行し、片側ウインゲートテストの再現性の検討を行う。 (4)各年代別の片側ウインゲートテストの基準値を健常被験者のデータをもとに決定する。 (5)片側ウインゲートテストのショートテスト(15秒テスト)の妥当性の検討を行う (6)脳卒中片麻痺患者で、各年代別に先に決定したOptimaをもとに、片側ウインゲートショートテストを行い、再現性の検証と機能障害との関連性を検討する。 (7)片側ウインゲートショートテストの結果と基本動作能力、歩行能力などのADL能力との相関について、横断的および縦断的に調査する。
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