研究分担者 |
神崎 素樹 東京大学, 生命環境科学系, 助手 (30313167)
川上 泰雄 早稲田大学, スポーツ科学部, 助教授 (60234027)
金久 博昭 東京大学, 生命環境科学系, 助教授 (50161188)
深代 千之 東京大学, 生命環境科学系, 助教授 (50181235)
久保 啓太郎 東京大学, 生命環境科学系, 助手 (70323459)
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研究概要 |
本研究では日常生活における身体各部位の筋の活動状態を定量し,生活環境と筋の活動水準との関係を明らかにする事から,健康で活動的な生活を保障できる筋肉つくり運動を考案するための基礎的資料を提供しようとするものである。平成15年度は身体各部位の筋の活動状態を評価するシステム(筋活動評価システム)を完成させる為の研究を行った。具体的には以下の測定方法で測定を実施した。すなわち,日常生活における身体各部位の筋活動状態を定量するためにポータブル型の表面筋電図法を用いて,下肢,上肢及び体幹部の8箇所の筋電図を12時間にわたり連続的に記録する方法を確立した。筋放電量は筋力発揮水準と線形の関係を示すことから、日常生活中の筋放電量を計測することから各筋群の筋力発揮水準を推測することが可能であった。健康な成人男女を対象に日常生活活動の筋放電パターンを計測した。その結果、身体各部位の筋によりその活動水準が異なることが明らかになった。日常生活において最も活動水準が高い筋は下腿3頭筋であり、活動水準が低い筋として大腿4頭筋が示された。筋は加齢と共に萎縮しその傾向は特に大腿四頭筋に著い事が明らかにされているが、その原因として自営生活における大腿四頭筋の活動水準が低いことが考えられた。一方、超音波断層法を用いて、身体各筋群の弾性特性を計測した結果、弾性特性は筋群により又個人により大きな差が見られ、その個人差は歩行、走行などの身体運動のパフォーマンスに大きな影響を与えることが示された。
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