研究課題/領域番号 |
15300244
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
諸岡 晴美 富山大学, 教育学部, 教授 (40200464)
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研究分担者 |
諸岡 英雄 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (40021175)
北村 潔和 富山大学, 教育学部, 教授 (40023634)
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キーワード | 高弾性 / ファンデーション / 衣服圧 / スポーツウェア / パンティストッキング / 圧迫感 / 感性工学 / 人体生理 |
研究概要 |
本研究では、高弾性衣料としてスポーツウェア、女性ファンデーションおよびレッグウェア等を取り上げ、被服材料学的、人間工学的、被服生理・運動生理学的、感性工学的観点から総合的に解析し、具体的な設計指針を得ることを目的に、今年度は以下の研究を行った。 1.ウェストベルトの面積と衣服圧強度が呼吸代謝に及ぼす影響を検討し、ベルト幅が20cm以上の場合に衣服圧と呼吸代謝との間に有意な相関が認められることがわかった。 2.補整用ブラジャーの下部胸囲部分における衣服圧と圧感覚との関係を解析した結果、補整用ブラジャーのカップ台がシルエットの向上をもたらす一方で、衣服圧が小さい割に不快な圧迫感をもたらすため、この部分の検討が必要であることがわかった。 3.ウェストニッパー素材の引張り特性、サイズ、デザインが衣服圧および着用時の生理反応に及ぼす影響を検討し、伸縮/非伸縮素材の配置や面積比率の検討の重要性を明らかにした。また、サイズの違いは衣服圧分布には影響を及ぼさないこと、それによる圧迫が血液循環系に及ぼす影響の大きさを明らかにした。 4.水分特性の異なるウェストニッパーを用いた衣服内温湿度、心拍数、口腔温、皮膚温および主観評価の解析から、ウェストニッパー素材の吸湿性が生理的負荷を抑制すること、試料間のわずかな生理量の相違は主観評価として的確に捉えられないことを明らかにした。 5.2色配色の等幅横縞柄のパンストについて、縞幅、色彩、脚部形態がレッグウェアの視感に及ぼす効果を明らかにした。また、シャドータイプパンストのシャドー効果を光学的に検証した。 6.主に、膝痛予防のための中・高齢者用のジョギングあるいはウォーキングタイツの設計指針を得ることを目的に、種々の張力分布を想定したスポーツタイツを用い、筋電位の測定から解析した。 7.以上、本年度の研究計画は、ほぼ十分に実施できたと考えている。なお、来年度に向けて、現在も実験を重ね研究の推進に努力している。
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