研究課題/領域番号 |
15300246
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中井 孝章 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助教授 (20207707)
|
研究分担者 |
小伊藤 亜希子 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助教授 (90257840)
畠中 宗一 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (10141855)
山本 由喜子 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (00174821)
上田 博之 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 講師 (70291599)
山縣 文治 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (10159204)
|
キーワード | 生活時間 / 肥満度出現状況 / 食物アレルギー / 子どもの食生活 / 生活リズム / 子どもの居場所 / 遊びの変容 / 完全学校週五日制 |
研究概要 |
第1に、大阪市24区の小学校4〜6年生、総計1260名に対して生活時間調査、食生活・生活行動調査などを通じて子どもの食生活および家族関係の状況を統計解析した結果、彼らの食生活(朝食・夕食)の充実度・満足度が、母親の年齢層によって著しく異なることが判明した。中学校の時に母親が受けた技術・家庭科の学習指導要領の内容、特に調理実習の時間数が多かった40歳以上の母親と、栄養素重視の食教育を受けた40歳未満の母親とでは明らかに前者の母親をもつ子どもの満足が高いことが解明された。このように、食事内容の充実度・満足度については母親の年齢層との相関が高い一方で、食事空間(食卓)の充足度・満足度については父親の職業および帰宅する時間との相関が高いことが解明された。第2に、大阪市内の小学生、総計90名に対して肥満度出現状況の測定、栄養素等摂取状況の詳細な聞き取り調査、健康に対する自覚症状に関するアンケート調査、ライフコーダによる身体活動の程度とエネルギー消費量の測定の結果、肥満出現率は全体で10%を超え、特に女子よりも男子で肥満の割合が高く、栄養素等摂取量は、非肥満者と比べて肥満者のエネルギーや脂肪摂取量が多く、また食物繊維の摂取量が少ないことから、こうした傾向と肥満の発症の関連性が示唆された。ライフコーダ記録の結果からは、非肥満者と比べて肥満者が学校生活の時間帯での運動時間が少ないことが実証され、肥満者のより積極的な身体活動の必要性が示唆された。第3に、前述した第1の調査の結果、子どもが学校完全週五日制で休みとなった土曜日を学習塾、お稽古ごと、スポーツクラブ等にフル活用している状況およびその加熱ぶりが解明された。また、遊ぶ人数の少数単位化に伴い、遊び時間、遊びの内容・方法も著しく単純化・単調化していることが判明した。
|