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2004 年度 実績報告書

香辛料精油成分の組合せによる大腸菌O157の弱毒化の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15300254
研究機関徳島大学

研究代表者

横井川 久己男  徳島大学, 総合科学部, 教授 (60230637)

キーワード大腸菌O157 / ベロ毒素 / 香辛料
研究概要

これまでの研究成果から、香辛料精油成分の中でナツメグに多量含まれるβ-ピネンが、弱いながらも大腸菌O157に対して特異的な増殖抑制作用を有すること、および、オールスパイスに多量含まれるオイゲノールが大腸菌O157のベロ毒素生産を抑制することが明らかとなった。本年度は、これらの精油成分について、さらに詳細に大腸菌O157に対する作用を調べた。まず、増殖抑制効果がみられたβ-ピネンのベロ毒素生産に対する影響を検討したところ、β-ピネンが0.1%以下の濃度では細胞内と細胞外ベロ毒素量はVT1,VT2共に有意な増減は認められず、少なくともβ-ピネンはベロ毒素生産性を活性化することはないと考えられた。また、本病原体の増殖とベロ毒素生産性の関係を、汎用されている保存料を用いて解析したところ、使用したソルビン酸やデヒドロアスコルビン酸およびプロピオン酸ナトリウムは、すべて本菌の増殖を抑制する濃度でも、ベロ毒素生産を抑制できないことが判明した。従って、大腸菌O157の増殖抑制剤は、ベロ毒素生産を抑制できない場合が多いと考えられる。
一方、大腸菌O157のベロ毒素生産性を抑制するオイゲノールについては、本病原体の増殖に対する影響を検討した。その結果、オイゲノールが本病原体のベロ毒素生産量を抑制する10-500ppmの濃度では、本菌の増殖は有意な抑制を受けないことが判明した。従って、オイゲノールは大腸菌O157のベロ毒素生産に対して特異的な抑制作用を有すると推察される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Intracellular glycerol influences resistance to freeze stress in Saccharomyces cerevisiae : analysis of a quadruple mutant in glycerol-dehydrogenase genes and glycerol-enriched cells.2004

    • 著者名/発表者名
      Shingo Izawa
    • 雑誌名

      Appl.Microbiol.Biotechnol 66

      ページ: 108-114

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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