研究課題/領域番号 |
15300257
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鈴木 誠 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (60322856)
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研究分担者 |
倉元 直樹 東北大学, アドミッションセンター, 助教授 (60236172)
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90243534)
人見 久城 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (10218729)
古屋 光一 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (10374753)
池田 文人 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 助教授 (60333647)
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キーワード | カリキュラム / 理科教育 / 科学教育 / 学力 / 学ぶ意欲 / フィンランド / 学習指導 / PISA |
研究概要 |
平成16年度は5月に札幌で全体会議を行い、下記の研究を進めた。 1.科学カリキュラムの構造と多様性に関する調査研究 本年度の当初は、フィンランドのオウル市やヘルシンキ市での教育委員会の調査、ドイツのキール大学自然科学研究所やマックスプランク教育研究所、パリの国立教育研究所での調査を予定していた。しかし、調査時期と調査場所の選定に不具合が生じ、全て実施することは困難となった。しかし、昨年度の調査でフィンランドのカリキュラムの独自性やPISA2003での成果に見られる学習指導方法等、本研究にとって重要な知見が得られており、2004年から新学習指導要領が施行されたことも含めて、フィンランドのカリキュラム分析を重点的に行った。また、イギリス(イングランドとウエールズ)のナショナルカリキュラムやアメリカのカリキュラムの調査を行い、分析を進めた。 2.初等中等教育における学習指導に関する調査研究 平成15年度に引き続き、フィンランドの総合学校(9年制)と高等学校を訪問し、カリキュラム展開上の問題点を学習指導の立場から分析を行った。特に積極的に教育現場での授業参加を進め、教員とのディスカッションを進めた結果、学習指導に関する多くの貴重な情報を得ることができた。また、初等中等教育における教員養成についての調査も並行して実施した。 3.資料の収集 イギリスやフィンランドで使われている教科書や指導書、副読本を多数収集し、現在翻訳・分析を続けているところである。 4.その他 1)得られた知見を基に、新しい初等中等教育の接続を目指した科学教育カリキュラムの試案骨子を作成した。これらについては、次年度国際シンポジウム、もしくは海外から研究者を招き学会の課題研究の形で公開・討論する予定で準備を進めているところである。 2)昨年8月に行われた日本科学教育学会第28回年会において、フィンランドの科学教育カリキュラムに関する調査の成果を3つの発表(1.フィンランドの自然科学教育I(フィンランドの教育理念とその実現の枠組み)・フィンランドの自然科学教育II(フィンランドの初等理科教育)・フィンランドの自然科学教育III(理科授業参観と教師の専門性から学ぶこと))を行った。
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