研究課題/領域番号 |
15300260
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
中村 享史 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (70303394)
|
研究分担者 |
田端 輝彦 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (80344745)
藤井 斉亮 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60199289)
吉川 行雄 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (50281910)
|
キーワード | 授業研究 / 算数・数学科 / 授業分析 / 国際比較 |
研究概要 |
本研究は、算数科の「授業研究」に関する目的、役割・機能について、日本とアメリカの実際の「授業研究」をもとに詳細に分析するものである。 本年度は、小学校段階における授業研究に焦点を当てて研究する。日本で行われている算数科の「授業研究」は、甲府市立琢美小学校、境川村立境川小学校、竜王町立竜王小学校、新宿区立市谷小学校の校内研究会を分析した。特に、甲府市立琢美小学校と新宿区立市谷小学校は、共同研究者及び海外共同研究者を交えた授業研究会を行い、授業の展開、協議会の内容について分析した。そこでは、日本の教師が教材の内容と共に子どもの活動について授業観察を行い、授業後の協議会でも教材の価値を子どもの反応から捉えていることが分かる。尚、ここで観察した授業、および、協議会の内容はプロトコールを作成し、映像はDVD化している。 アメリカで行われている算数科の「授業研究」については、2003年8月にシカゴ日本人学校で行われた授業研究会に参加し、アメリカの教師の授業観察に関する資料を収集した。そこでは、教材を中心に話し合われることが多く、子どもの活動については関心が低かった。また、Chicago Lesson Study Groupが行った授業及び協議会をビデオで撮影し、DVD化した。 また、来年度の研究のために、新宿区立市谷小学校で行われた6年生の授業及び協議会は、英語訳を作成し、DVDに英語字幕をつけている。シカゴの4年生の授業及び協議会は、日本語訳を作成し、DVDに字幕を入れている。これは、日本とアメリカの授業について、アメリカの教師と目本の教師が「授業研究」に関するの観察や分析の視点などについて比較研究を行うためである。そこでの比較分析を通して、日本の算数科・数学科の授業改善の具体的な指針を探る。
|