研究課題
GPSとPDAおよびデジタルカメラを用いた野外での観察記録作成システムを小学校での「総合的な学習の時間」の年間カリキュラムの中に取り込み、複数回の自然観察授業を実施した。これらの活動で個々の児童が作成した観察記録(メモ)、画像、音声、動画等を教室内のサーバに保存し、すべて情報共有を可能とするシステムを構築した。サーバへのこれらの情報の保存時には、位置データ、観察時刻、デジタルカメラで撮影した画像などの関連付けを自動的に行うシステムを作成し、さらに、これらの情報を作成した児童自らが個々のデータに対して簡単な情報(コメントやカテゴリ)を添付できるようにした。また、サーバに保存されたこれらの情報を有効に活用するために、野外での自然観察を行うための事前学習を支援するためのシステムの構築を行った。すなわち、サーバに蓄積されている過去の観察記録、画像などを児童にランダムに提示し、それらの情報に対する児童の評価を記録することで、児童の興味の抽出や動機付けを行うシステムとした。一方、これらの自然観察をベースとした調べ学習の成果を児童が発信するためのシステムとして、位置情報付のWebページを簡単に作成することができるシステムを構築した。このシステムはGUIベースの複数のテンプレートを用意し、児童が入力した情報や選択した画像を元にHTMLタグを自動的に付加してHTML文書を生成するものであり、ページ間のリンクも簡単に行えるように設計したものである。また、本研究で開発したGPSとPDAを組み合わせた教材提示システムを2005年の「愛・地球博」の期間中に同会場の北の森にて延べ8日間実証展示し、約900名の来場者に体験してもらった。
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Fourth International Conference on Creating, Connecting and Collaborating through Computing (C5 2006) (印刷中)
海洋理工学会誌 11(2)(印刷中)