研究課題/領域番号 |
15300261
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
守屋 和幸 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90159195)
|
研究分担者 |
酒井 徹朗 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10101247)
荒井 修亮 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20252497)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2006
|
キーワード | 携帯端末(PDA) / GPS / デジタルポートフォリオ / 総合的な学習の時間 |
研究概要 |
本研究では小学校における「総合的な学習の時間」の中で、我々が開発した情報システムを取り込んだ授業実践を展開した。授業実践では、1)屋外での自然観察、2)自然観察を通して児童が興味、疑問を持った課題の決定、3)調べ学習、4)成果の発信、の4つの段階を設定し、それぞれに対応したシステムを用意した。1)の段階では、GPS受信機付PDAとデジタルカメラを組み合わせた取材システムを用意した。対象物に対してPDAでのメモ作成とデジタルカメラによる撮影を行うと、PDAに記録された位置情報と画像の撮影時刻の情報を用いて画像にも位置情報を添付した。2)の段階では屋外での自然観察活動で個々の児童が作成した観察記録(メモ)、画像、音声、動画等を教室内のサーバに保存し、すべて情報共有を可能とするシステムを構築した。3)と4)の段階では、自分用のフォルダに保存した画像、メモを材料として、調べ学習で得た知識等を電子的に整理・保存し、さらにそれらを元に情報発信用のHTML文書を簡単に作成するためのシステムを用意した。 作成したシステムでは、児童の操作ログを自動的に履歴ファイルに保存できるように設計しており、これらの履歴ファイルを解析し、教師に授業全体の様子が分かるようなレポートを作成する機能(教師支援システム)も用意した。さらに、これらの履歴ファイルを元に児童の学習効果などについて定量的な解析を行った。さらに、デジタルポートフォリオの観点から授業を通して蓄積された過去の児童のコンテンツ(HTML文書、画像、音声メモ、動画等)を自由に検索・閲覧できるシステムも構築した。 以上のように、本研究では屋外での自然観察と教室内での学習を有機的に結びつけた、情報機器を活用した新たな環境学習支援システムを提案できたと考える。
|