研究課題/領域番号 |
15300264
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
吉岡 亮衛 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (40200951)
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研究分担者 |
藤田 剛志 千葉大学, 教育学部, 助教授 (90209057)
KAISER Stefan 筑波大学, 文芸言語学系, 教授 (20260466)
小松 幸廣 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (50241229)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 科学概念 / 調査研究 / 日独比較 / 科学 / 心構え / 高校1年生 / 科学リテラシー / ドイツ |
研究概要 |
本研究は、日本とドイツの国際共同研究として行った。3年間の期間内に2度の日独比較研究調査を設計し、調査を行った。調査データはコンピュータによる処理を行い、統計的な分析を加えて結果を出した。結果についてはその都度日独双方の学会で発表するとともに、最終報告書にとりまとめた。 2回の調査は次の通りである。 第1弾調査:高校1年生を対象とし、『科学』の概念についての認知面及び情意面についての日独比較を行うことを目指し、自由連想法、自由定義法、極性プロフィールテスト、多肢選択テスト、直接的態度テストの5通りの調査問題を課した。 第2弾調査:同じく高校1年生を対象とし、科学に対する心構えの日独比較を行うことを目指し、多肢選択式テストを課した。 調査データの分析結果から、次の点が明らかとなった。 1.「科学」からの連想語は、日本では『化学』分野の言葉が多いのに対し、ドイツでは『生物学』分野の言葉が多い。 2.極性プロフィールテストの結果から、日本では「科学」と「科学技術」が未分化なのに対し、ドイツでは2つの言葉の意味の違いが意識されている。 3.日本の回答は、ドイツの回答に比べて判断が曖昧である。例えば極性プロフィールテストの平均値、多肢選択式テストの回答率、直接的態度テストの回答結果など。 4.理科の授業に対する意見は、ドイツでは日本よりも時間を増やすべきであり面白くすべきであるという割合が高く肯定的で積極的である。 5.科学に対する心構えは、日本に比べてドイツの方が正の心構えの得点は高く、負の心構えの得点が低いという結果がえられ、心構えに関してはドイツの方が日本よりも優れているということが分かった。 6.両国における性差や学校間の差についても、いくっかの調査結果の中では存在することを否定できないが、要因を考える十分な追加調査が必要である。
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