研究課題/領域番号 |
15300267
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
時田 澄男 埼玉大学, 工学部, 教授 (20008866)
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研究分担者 |
小林 秀彦 埼玉大学, 工学部, 教授 (60125888)
豊岡 了 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90019753)
岩本 一星 埼玉大学, 工学部, 教授 (90008871)
野口 文雄 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40008842)
太刀川 達也 埼玉大学, 工学部, 助手 (20251142)
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キーワード | マルチメディア教材 / バルマーの式 / オングストロームの実験 / 最小二乗法 / 周期表 / 素因数分解 / モーズレイの式 / 3Dクリスタル |
研究概要 |
コンテンツシナリオまたはその開発のための基礎を確立するため、以下の研究を行った。 1)J.J.Balmerの1885年の原著論文を調査し、いわゆるバルマーの式の発見にはÅngstromの4つの測定値しか用いられなかったことをつきとめた。 2)上記の測定値からいかにしてバルマーの式が導出されたかという記録は存在しないことがわかった。 3)バルマーの式の導出方法として、3番目の測定値で4つの測定値をそれぞれ除算し、1000倍して得られる数に最も近い整数を求めて各々を素因数分解する方法を見出した。 4)バルマーの式の導出方法の別解として、コンピューターの統計機能(最小二乗法)を用いるという効率的な方法があることを明らかにした。 5)J.J.Thomsonの電子発見の諸過程を調査し、当時の論文に周期表における電子配列に関する考察が含まれていることを明らかにした。 6)20世紀の物理学は、バルマーの式、周期律、モーズレイの式、ボーアの式、ド・ブロイの波動論、シュレディンガーの式など、「整数」がキーワードとなって発展したという考察を行った。 7)力学的な振動をコンピューターで可視化または音として提示することの教育効果についても研究した。 8)原子軌道のいろいろな表示法についてもひきつづき研究し、ボルンの確率表示をはじめて3次元的に彫刻する技法(3Dクリスタル)を学会発表し、大きな反響を得た。 9)上記(8)に関連するconventionalな模型が東京上野の科学博物館の常設展示に採用され、公開された。
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