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2004 年度 実績報告書

伏在活断層に伴う変動地形と地下構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15300300
研究機関東京大学

研究代表者

池田 安隆  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70134442)

研究分担者 佐藤 比呂志  東京大学, 地震研究所, 教授 (00183385)
東郷 正美  法政大学, 社会学部, 教授 (70061231)
今泉 俊文  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50117694)
キーワード活断層 / 伏在断層 / 地震 / 地下構造 / 変動地形
研究概要

伏在逆断層によって生じる地表変形と地下構造との関係を明らかにすることを目的として,本年度は以下の調査を実施した.
1.伊那谷断層帯をテストフィールドに選び,深度2km程度までの構造をターゲットとして,反射法地震探査を実施した.小型バイブレーター振源を用いて,総測線長6.5km,受信点・発振点間隔10mで実施した.取得したデータは現在解析中である.
2.松本盆地において糸魚川-静岡構造線活断層系を横切る重力探査データの詳細な解析を行った.その結果,前年度に重力探査と同じ測線上で実施した反射法地震探査データから推定した構造によって,観測された重力異常が正確に再現できることが分かった.これによって,この反射法地震探査から推定された地下構造が検証された.
3.宮城県北部地震(M6.4)の震源域において実施した重力探査データの詳細な解析を行った.同測線上では,前年度に反射法地震探査測線を実施してある.反射法地震探査データと重力データとをあわせて解析した結果,以下のことが分かった:(1)石巻湾断層のほぼ北方延長に相当する位置に顕著な断層面が認められる.(2)この断層は西傾斜であり,上盤側の中新統はこの断層に向かって厚くなる構造を示す.(3)この中新統堆積物は,断層近傍で顕著に高密度である;地表地質との比較から,かつてここに東側隆起の断層崖が存在し,そこから大量の素粒堆積物が供給されたものと推定される.以上の結果から,地下に伏在する宮城県北部地震の震源断層は,中新世に生じた正断層を起源とし,それが現在逆断層として再活動したものであることがより確かとなった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 松本盆地南部における糸魚川静岡構造線の地下構造2005

    • 著者名/発表者名
      池田安隆
    • 雑誌名

      月刊地球 (印刷中)

  • [雑誌論文] 反射法地震探査による北部フォッサマグナの地殻構造2005

    • 著者名/発表者名
      佐藤比呂志
    • 雑誌名

      月刊地球 (印刷中)

  • [雑誌論文] Seismic reflection profiling across the Itoigawa-Shizuoka Tectonic Line at Matsumoto, Central Japan2004

    • 著者名/発表者名
      Ikeda, Y.
    • 雑誌名

      Earth Planets Space 56

      ページ: 1315-1321

  • [雑誌論文] Seismological and geological characterization of the crust in the southern part of northern Fossa Magna, central Japan2004

    • 著者名/発表者名
      Sato, H.
    • 雑誌名

      Earth Planets Space 56

      ページ: 1253-1259

  • [雑誌論文] Formation and shortening deformation of a back-arc rift basin revealed by deep seismic profiling, central Japan2004

    • 著者名/発表者名
      Sato, H.
    • 雑誌名

      Tectonophysics 388

      ページ: 47-58

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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