研究概要 |
ITと環境問題に関する各種調査と研究を行い、公刊した。研究代表者の吉田文和は、『循環型社会』(中央公論新社、2004年)を公刊し、循環型社会基本法のもとでの各種リサイクル法を物質循環と制度・参画者分析の視点から解析した。 そのなかで、家電リサイクル法に関連して、EUのWEEE(廃エレクトロニクス製品の環境規制),Rohs(6有害物質規制)などの規制とその根拠について分析している。さらに小島・吉田は、タイなどに出張し、タイの廃家電のリサイクルの実態調査を行い、UNEPの国際会議に出席し、アジアにおけるE-waste(廃エレクトロニクス製品)問題について報告した。 寺西はアジアにおける総合的な環境政策について研究し、現在、『アジア環境白書』2005/6年英語版の編集を行っている。また、同書改定版を準備し、そのなかで廃エレクトロニクス製品問題の章を執筆する予定である。 この間の調査で明かになった点は、廃エレクトロニクス製品問題と化学物質問題は、EUの規制をきっかけに急速の認識・対応が取られ始めているが、その実態調査がまだ不十分であり、各国の実態を踏まえた、国際的な制度づくりが必要になっていることである。 今年は日本政府においても3R国際会議を開き、また中国北京においても同様の会議が開かれ、それに参加する予定である。このような国際的な会議と交流を進めるなかで、まとめる計画である。
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