これまでの長良川、木曽川および筑後川の研究で、Pythium group HS2は河川の清流度、P.irregulareは農業の河川への影響度の評価の指標微生物になることを明らかにした。本年度は、group HS2の同定を行うため、対峙培養およびリボゾームDNAのinternal transcribed spacer領域・シトクロームオキシダーゼ遺伝子IIの塩基配列に基づく分子系統分析を行った。その結果、対峙培養によりPythium intermediumと性反応があり、有性器官を形成したこと、分子系統分析で本種と近縁であることから、group HSをP.intermediumと同定した。P.intermediumおよびP.irregulareをPCRにより検出するためのプライマーの設計を試みた。ゲノムのDNAを任意に増幅するRAPD-PCR法による近縁種との増幅産物の比較からそれぞれに特異的な増幅産物を得た。特異的な増幅産物の塩基配列をTAクローニングにより調べ、プライマーを設計した。しかし、特異的なプライマーを設計することはできなかった。PCRに変わる高感度な検出法として開発されているLAMP法についても特異的増幅産物の塩基配列に基づいてプライマーを設計し、特異性を調べたが、特異的は増幅には至らなかった。 研究の一部を第8回国際菌学会で発表した。
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