研究課題/領域番号 |
15310042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
米澤 司郎 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (80090463)
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研究分担者 |
谷口 良一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助教授 (60155215)
松田 八束 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助教授 (70090438)
八木 孝司 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (80182301)
汐見 信行 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (90100198)
白石 一乗 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (40347513)
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キーワード | 放射線ホルミシス / 自然放射線 / 低線量放射線 / ゾウリムシ / 生物影響 |
研究概要 |
本年度は放射線遮蔽装置内に培養器を設置し生物実験が出来るよう準備した。 遮蔽装置は厚さ15cmの鉄板で出来た箱で、外側に10cm厚のパラフィン層を設けている。またアルミホイルで包装した発泡スチロール箱を鉄箱内に置きこの中で培養することで空気中のラドンから放出されるα線の影響を減ずるよう工夫した。自然放射線が遮蔽されていることを確認するため、NaIシンチレーション検出器で鉄箱内のγ線量を測定したところ外部の1/40であった。またBF_3計数管を用いて中性子線量を計測したところ外部の1/6であった。研究計画立案の論拠のひとつとなったゾウリムシの増殖抑制は、自然放射線を1/6に押さえることで確認されているため(Planel, et al, Health Physics,1987)、本装置の遮蔽効果は十分であると結論できる。 培養器には恒温水を循環させて温度を制御するホットプレート式を採用、新規に設計・作成した。ポンプ付恒温水槽から恒温水を鉄箱内と外部(陰性対照用)に設置した培養器(ホットプレート)に循環させ、安定運転することと、鉄箱内外で培養器温度差が0.5℃以下であることを確認した。 現在これらの装置を用いてゾウリムシ(Paramecium teraurelia, mating type IV)を培養中である。培養状態は極めて良好で、27℃における倍加時間は約6時間であり、同条件で上記Planelらが報告する倍加時間12時間を大幅に下回った。今後ゾウリムシに自家生殖を行わせPlanelらの実験を追試する予定である。
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