研究課題/領域番号 |
15310044
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研究機関 | 独立行政法人放射線医学総合研究所 |
研究代表者 |
巽 紘一 独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター, 研究員 (30131022)
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研究分担者 |
藤森 亮 独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター, 研究員 (50314183)
久保 ゑい子 独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター, 研究員 (40161658)
武藤 正弘 独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター, 研究員 (80166230)
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キーワード | DNA複製点 / PCNA / hydroxyurea / アンチセンスcDNA / X線感受性 / 紫外線 / MNNG / トポイソメラーゼII α |
研究概要 |
NP95と2箇所のアミノ酸配列が酷似するヒトESTクローンをGenBankデータベース検索から選出し、そのcDNA断片塩基配列を基にTwo-step PCRを行ってhNp95 cDNAを分離した。18個のExonで全長は60kb、Exon17個のマウスNp95遺伝子と構造が類似し、19p13.3にマップされた。このhNp95のantisense cDNAを発現ベクターに挿入したプラスミドを構築した。これをHEK293及びWI-38細胞に導入して得られた複数の安定transformantはマウスNp95-KO-ES細胞と同様、X線、紫外線、MNNGとHUに対し数倍は感受性が高く、機能的にもhNp95はNp95のヒトorthologueであった(投稿中)。hNp95発現抑制HEK293細胞におけるX線照射後のG1/S進行制御はsense cDNA導入および対照HEK293細胞との明瞭な差異を認めず、紫外線照射後のPyダイマーと6-4光生成物の除去効率、パルスフィールドゲル電気泳動で比較したX線照射後のDNAdsb再結合効率、共にNp95遺伝子発現の関与が示唆されなかった。また細胞核より抽出したTopoisomerase II αの活性もhNP95発現の多少に関係なかった。Topo II α遺伝子プロモータ領域のCCAAT boxを含む39 mer DNA (ICB2)及びCをGに変えたGGAATを含む39 mer DNA (ICB2m)と、精製したhNp95核蛋白及びhNP95特異抗体を使用して、ゲルシフト分析を行った。hNP95は、ICB2のみならず、ICB2mにも結合して、CCAAT boxと特異的には結合していない点で、HopfnerらがNp95のヒトhomologueとしたICBP90とは異なっていた(投稿準備中)。 hNp95 cDNAを、昆虫細胞発現ベクターに組み込んで、hNP95を多量に発現させ、精製hNP95蛋白でマウスを免疫し、抗体価が上昇したマウス2匹の脾臓細胞とミエローマ細胞を融合させて得たハイブリドーマをスクリーニング中である。
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