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2003 年度 実績報告書

難分解性有機物質のプラズマ分解とin-situハロゲン吸収組合せによる無害化

研究課題

研究課題/領域番号 15310051
研究機関名古屋大学

研究代表者

松田 仁樹  名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 教授 (80115633)

研究分担者 小島 義弘  名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 助手 (80345933)
式田 光宏  名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 講師 (80273291)
キーワード非平衡プラズマ / ハロゲン系有機ガス / 共存酸素 / オゾン / アルカリ吸収剤 / in-situ 吸収 / ハロゲン系副生成ガス / 電子付着
研究概要

本申請は、CHCIF_2をはじめとする難分解性ハロゲン系有機ガスの非平衡プラズマ分解特性を把握するとともに、不均一固体吸収剤(Ca(OH)_2)を非平衡プラズマ反応場に組み込み、ハロゲン副生成物のin-situ吸収による高度発生抑制と有機系ハロゲン化合物のプラズマ分解促進の両効果に基づく高効率無害化分解の基礎的知見を得ることを目的とした。今年度は、ハロゲン系有機物の非平衡プラズマ分解に対する共存酸素ガスの影響、およびプラズマ反応容器内に塗布したCa(OH)_2吸収剤の影響を検討した。
Ca(OH)_2吸収剤が塗布されていないプラズマ反応容器を用いて、雰囲気ガスである酸素濃度を窒素ベースで0-20%に変化させ、難分解性ハロゲンガス(CCl4,CHF_3,CHClF_2)のプラズマ分解に及ばす共存酸素の影響を調べたところ、酸素濃度0-10%の条件では、濃度の増加とともに難分解性ハロゲンガスの分解率が低下した。しかしながら、10%以上では、酸素濃度に依存せず、分解率はほぼ一定の値を示した。基本的に酸素はプラズマ場で生成した電子を付着しやすいため、難分解性ハロゲンガスの分解の基点となる電子が反応場で減少する結果、その分解率が低下したものと考えられる。一方、酸素が高濃度の条件では、FI-IRの測定結果よりオゾンの生成、およびその生成量が導入酸素濃度の上昇とともに増加することが確認された。したがって、電子の付着による負の効果と、反応性が高いオゾンの生成による正の効果のバランスにより、酸素濃度10%以上で解率がほぼ一定の値を示したものと推察される。また、プラズマ反応容器内に塗布したCa(OH)_2吸収剤の影響を検討したところ、通常のプラズマ分解では検知されたホスゲン、HCl、HF、Cl_2、F_2などのハロゲン系副生成物の発生を大幅に抑制できると同時に、処理対象物質の分解率の向上が確認された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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